株式明日の戦略-半導体株は案外も日経平均は強い上昇、25日線が射程圏内に

 24日の日経平均は大幅に4日続伸。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1153/値下がり610。エヌビディアの時間外の急伸を受けて、ディスコ、レーザーテック、東京エレクトロンなど半導体装置株が大幅上昇。ソフトバンクGが2.7%高と強い動きを見せた。証券会社が目標株価を引き上げたINPEX、ENEOS、コスモエネルギーが、NY原油の下落を跳ね返して上昇。リクルートとの業務提携を発表したスマサポが急騰した。保険金水増し請求問題で中古車業界が揺れる中、社内調査で不正案件が確認されなかったことを公表したネクステージに見直し買いが入った。

 一方、証券会社が投資判断を引き下げたソシオネクストは、エヌビディア急伸を受けて上昇して始まったものの、マイナス転換して2%台の下落。米長期金利低下を受けて為替は円高に振れたことから、トヨタ、ホンダ、日産自など自動車株が全般軟調となった。東電HDは福島原発の処理水放出が始まったところで強く売られる場面があった。前日ストップ安比例配分となったグッドスピードが10.8%安となり、終値で1000円の大台を割り込んだ。

 日経平均は4日続伸。きょうの躍進が期待された半導体株には肩透かし感があったが、日本株全体としては強い動きとなった。半導体株も材料があって売られたソシオネクストを除いては総じて上昇しており、弱かったわけではない。半導体株しか買われないようだと、この先は上がるも下がるもエヌビディア次第となるリスクがあった。しかし、半導体株の上昇一服が鮮明となった後場に日経平均が上げ幅を広げており、日本株で買えるのは半導体株だけではないことが強く印象づけられた。

 あす25日はジャクソンホール会合でパウエルFRB議長の講演が予定されているが、開始時間が23時05分のため、東京市場では様子見姿勢が強まると思われる。本日の米国市場でエヌビディアが大きく上昇するであろうことは先取りしていることから、ナスダックが強かったとしても好影響は限定的となるだろう。ただ、米国の10年債利回りがもう一段低下してくるようなら、リスク回避の売りが手控えられて水準を切り上げる展開も期待できる。日経平均はきょうまで4日連続3桁上昇と、戻りに弾みがついている。射程圏内に入ってきた25日線(32335円、24日時点、24日終値は32287円)を突破して5連騰を達成できるかに注目したい。
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