NY為替見通し=米・中期金利を見定め、JOLTSや消費者信頼感に注目

 本日のニューヨーク為替市場は、上昇がやや一服したように見える米・中期金利を見定めながら、前半に発表される経済指標に注目したい。

 昨日の入札が堅調だったこともあり、足もとで米2年債利回りは5%を割り込んできた。同債利回りは昨日、5.10%台で頭を抑えられて7月前半につけた5.11%台には届かず。まだハッキリしたことは言えないものの、このまま低下幅を広げるようであれば、ダブルトップを形成することになる。

 ニューヨーク午前に明らかになる7月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数や8月米消費者信頼感指数の結果で、米金利の方向性が定まるかもしれない。JOLTS求人件数は予想946万件台と、2021年4月以来の低水準だった前回値を下回るとの見込みだ。明日には8月ADP全米雇用報告、週末には同月米雇用統計の発表を控えており、本日の7月分調査結果に対する重要度はそれほど高くないかもしれない。ただし、もし21年4月の928.8万件に近づくような低調さとなれば、相場のリスクセンチメントはさすがに強まりづらいだろう。

 米消費者信頼感指数は116と7月から1ポイント下振れが予想されている。もっとも見込み通りであれば、その前回を除くと21年7月以来の高い水準。こちらの結果次第では、市場が織り込み始めた米経済のソフトランディングを後押しすることになるかもしれない。

 なお先週末の話になるが、米ゴールドマン・サックスのストラテジストは、ドル円が今後半年で155円まで上昇するとの予測を明らかにしたもよう。日銀が利上げに転じるのはまだかなり先、ということがドル高円安の要因の1つとした。

想定レンジ上限
・ドル円はピボットターニングポイントの147.22円

想定レンジ下限
・ドル円は25日安値145.73円


(小針)
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