NY為替見通し=日米金利差相場再開なるか

 NYタイムは、ジャクソンホール会合(24-26)日前ではあるものの、日米金利差に着目した動きが広がるか注目したい。東京時間に植田日銀総裁が岸田首相との会談で「為替相場の変動についての議論は特にない」と述べており、円を買いづらい地合いは続きやすいとみる。

 そうした中、ドルを動かす材料が出るかに注目したい。本日、経済指標では7月米中古住宅販売件数(予想:前月比-2.0%)や8月米リッチモンド連銀製造業景気指数(予想:-10)の発表(いずれも23:00)が予定されている。

 また、金融当局から、グールズビー米シカゴ連銀総裁(27:30)の講演が予定されている。今月1日に「利上げを終えるためにはさらなるインフレ緩和の証拠がほしい」など発言。今年は米連邦公開市場委員会(FOMC)の投票権を有しており、金融スタンスに変化があるか着目したい。

 これらを受けて米9月利上げ期待が一段と高まるようならば、ドル買い主導で米長期金利が上昇し、ドル円を押し上げる可能性がある。146円台に乗せると、今月に入り上値抵抗となっている146円台半ばに向けて一段高も考えられる。

 なお、下値については、不意の円安けん制発言には注意が必要であるものの、21日安値(145.15円)や複数オプションの観測されている145.00円がサポートになりやすいと見る。弱い米経済指標が相次いだとしても、9月利上げ期待が維持される間はドルを売る動きも限られそうだ。

・想定レンジ上限
 ドル円の上値めどは、心理的節目の146円ちょうど。その上は、17日につけた年初来高値146.56円。

・想定レンジ下限
 ドル円の下値めどは、21日安値145.15円。その下は複数のオプションが観測されている145.00円

(川畑)
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