ニューヨーク外国為替市場概況・6日 ユーロドル、小反発

 6日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは小反発。終値は1.0727ドルと前営業日NY終値(1.0722ドル)と比べて0.0005ドル程度のユーロ高水準だった。クノット・オランダ中銀総裁が「市場は9月利上げの確率を過小評価している可能性がある」と発言するとユーロ買いが先行し、20時30分前には一時1.0749ドルと日通し高値を付けた。
 ただ、ユーロ圏景気の減速懸念からユーロ買いは広がらず、上値は限定的だった。8月米ISM非製造業景況指数が54.5と予想の52.5を上回ったことが分かると、米長期金利の上昇とともに全般ドル買いが活発化。前日の安値1.0707ドルを下抜けて一時1.0703ドルと6月8日以来約3カ月ぶりの安値を更新した。もっとも、節目の1.0700ドル手前では買い戻しが入り、1.0730ドル付近まで持ち直している。

 ドル円は4営業日ぶりに小反落。終値は147.66円と前営業日NY終値(147.72円)と比べて6銭程度のドル安水準だった。8月米サービス部門・総合購買担当者景気指数(PMI)改定値が予想を下回ると一時147.13円付近まで売られたものの、アジア時間に付けた日通し安値147.02円がサポートとして働くと買い戻しが優勢に。予想を上回る米ISM非製造業景況指数も相場の支援材料となり、147.74円付近まで持ち直した。もっとも、アジア時間に付けた年初来高値147.82円を上抜けることは出来なかった。

 ユーロ円は横ばい。終値は158.40円と前営業日NY終値(158.40円)とほぼ同水準だった。22時30分過ぎに157.96円付近まで売られたものの、ドル円が底堅く推移するとユーロ円にも買い戻しが入り、4時30分過ぎに一時158.47円と日通し高値を付けた。

 カナダドル円は下値が堅かった。21時30分過ぎに一時107.80円と日通し安値を付けたものの、売り一巡後は買い戻しが優勢に。ドル円の持ち直しにつれた円売り・カナダドル買いが出て、取引終了間際には108.33円付近まで強含んだ。
 なお、カナダ銀行(BOC)はこの日、市場予想通り政策金利を現行の5.00%に据え置くことを決めたと発表。声明では「カナダ経済は物価上昇圧力を緩和するために必要な低成長期に入った」との認識を示したほか、コアインフレの高止まりを指摘し、「必要に応じて政策金利をさらに引き上げる用意がある」と表明した。

本日の参考レンジ
ドル円:147.02円 - 147.82円
ユーロドル:1.0703ドル - 1.0749ドル
ユーロ円:157.77円 - 158.47円

(中村)
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