NYマーケットダイジェスト・14日 株高・金利上昇・原油高・ユーロ安
(14日終値)
ドル・円相場:1ドル=147.47円(前営業日比△0.01円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=156.97円(▲1.25円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0643ドル(▲0.0087ドル)
ダウ工業株30種平均:34907.11ドル(△331.58ドル)
ナスダック総合株価指数:13926.05(△112.47)
10年物米国債利回り:4.29%(△0.04%)
WTI原油先物10月限:1バレル=90.16ドル(△1.64ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1932.8ドル(△0.3ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ユーロドルは続落。欧州中央銀行(ECB)はこの日の定例理事会で政策金利を現行の4.25%から4.50%に引き上げることを決めたと発表。市場では金利据え置きを予想する向きも多かっただけに、発表直後はユーロ買いで反応した。21時30分前には一時1.0747ドル付近まで値を上げた。
ただ、声明では「現在の評価を踏まえ、理事会は政策金利が十分に長期間維持されれば、インフレ率が目標に適時に戻るのに十分に資する水準に達したと考えている」と指摘したほか、2023-25年の成長率見通しを引き下げ、景気の先行きに弱気な見方を示した。市場では「現在の利上げサイクルが終了した」との見方が広がり、ユーロ売りを促した。ラガルドECB総裁が理事会後の会見で「景気は今後数カ月、低迷が続くだろう」「経済成長に対するリスクは下方に傾いている」と述べたことも相場の重しとなり、3時前には1.0632ドルと3月20日以来約半年ぶりの安値を付けた。
なお、ECBは今後の金融引き締めについては「データ次第」とし、ラガルド総裁は「ECBの金利がピークに達したかについては言えない」とも語った。
・ドル円はほぼ横ばい。8月米小売売上高や8月米卸売物価指数(PPI)、前週分の米新規失業保険申請件数など、この日発表の米経済指標が軒並み予想より強い内容となったことで円売り・ドル買いが先行。21時30分過ぎに一時147.56円と日通し高値を付けた。
ただ、前日の高値147.73円が目先レジスタンスとして意識されると失速した。ユーロ円やポンド円などクロス円の下落につれた売りも出て、24時過ぎには147.02円とアジア時間に付けた日通し安値に面合わせした。
もっとも、米10年債利回りが4.29%台まで上昇すると買い戻しが優勢となり、147.49円付近まで持ち直した。ダウ平均が一時400ドル超上昇するなど、米国株相場が堅調に推移したことも相場を下支えした。
・ユーロ円は3日ぶりに反落。ECBが0.25%の利上げに踏み切ると一時158.39円と日通し高値を付けたものの、すぐに失速した。声明で政策金利がインフレ抑制に寄与する水準に到達したことが示唆されると、「ECBの利上げは今日が最後になった」との見方が広がりユーロ売りが進んだ。1時30分前には一時156.64円と日通し安値を更新した。
ポンド円は一時182.52円と8月9日以来の安値を付けた。ECBの利上げ打ち止め観測が強まると、英中銀(BOE)による追加利上げ観測も後退しポンド売りを促した。ポンドドルも一時1.2397ドルと6月7日以来約3カ月ぶりの安値を更新した。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日ぶりに反発。8月米小売売上高など、この日発表の米経済指標が底堅い内容となったことを受けて、景気敏感株中心に買いが広がった。指数は一時400ドル超上昇した。市場では「ソフトバンクG傘下の英半導体設計会社アーム・ホールディングス(ARM)の上場が好調な滑り出しとなり、投資家心理の改善につながった」との声も聞かれた。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は続伸。ARMの終値は新規株式公開(IPO)価格の51ドルを24.7%上回る63.59ドルとなった。
・米国債券相場で長期ゾーンは3日ぶりに反落。欧州債相場が上昇した流れを引き継いで買いが先行したものの、良好な米経済指標が相次ぐと次第に売りが優勢となった。米国株相場の上昇も相場の重し。
・原油先物相場は反発。需給ひっ迫観測が根強い中、中国が預金準備率(RRR)を0.25%引き下げたことで同国景気の回復期待も加わり、買いが先行。一時昨年11月以来となる90.50ドルまで上昇した。
・金先物相場は、一時3週間ぶり安値を付けた。予想より強い米経済指標の発表が相次いでドルが買われたほか、ECB理事会後にECBの利上げ打ち止め観測が広まったことでユーロが対ドルで売られたことなどが重しとなり、一時1922ドル付近まで下落。ただ、売りの勢いが一服すると下げ幅を縮小した。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=147.47円(前営業日比△0.01円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=156.97円(▲1.25円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0643ドル(▲0.0087ドル)
ダウ工業株30種平均:34907.11ドル(△331.58ドル)
ナスダック総合株価指数:13926.05(△112.47)
10年物米国債利回り:4.29%(△0.04%)
WTI原油先物10月限:1バレル=90.16ドル(△1.64ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1932.8ドル(△0.3ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ユーロドルは続落。欧州中央銀行(ECB)はこの日の定例理事会で政策金利を現行の4.25%から4.50%に引き上げることを決めたと発表。市場では金利据え置きを予想する向きも多かっただけに、発表直後はユーロ買いで反応した。21時30分前には一時1.0747ドル付近まで値を上げた。
ただ、声明では「現在の評価を踏まえ、理事会は政策金利が十分に長期間維持されれば、インフレ率が目標に適時に戻るのに十分に資する水準に達したと考えている」と指摘したほか、2023-25年の成長率見通しを引き下げ、景気の先行きに弱気な見方を示した。市場では「現在の利上げサイクルが終了した」との見方が広がり、ユーロ売りを促した。ラガルドECB総裁が理事会後の会見で「景気は今後数カ月、低迷が続くだろう」「経済成長に対するリスクは下方に傾いている」と述べたことも相場の重しとなり、3時前には1.0632ドルと3月20日以来約半年ぶりの安値を付けた。
なお、ECBは今後の金融引き締めについては「データ次第」とし、ラガルド総裁は「ECBの金利がピークに達したかについては言えない」とも語った。
・ドル円はほぼ横ばい。8月米小売売上高や8月米卸売物価指数(PPI)、前週分の米新規失業保険申請件数など、この日発表の米経済指標が軒並み予想より強い内容となったことで円売り・ドル買いが先行。21時30分過ぎに一時147.56円と日通し高値を付けた。
ただ、前日の高値147.73円が目先レジスタンスとして意識されると失速した。ユーロ円やポンド円などクロス円の下落につれた売りも出て、24時過ぎには147.02円とアジア時間に付けた日通し安値に面合わせした。
もっとも、米10年債利回りが4.29%台まで上昇すると買い戻しが優勢となり、147.49円付近まで持ち直した。ダウ平均が一時400ドル超上昇するなど、米国株相場が堅調に推移したことも相場を下支えした。
・ユーロ円は3日ぶりに反落。ECBが0.25%の利上げに踏み切ると一時158.39円と日通し高値を付けたものの、すぐに失速した。声明で政策金利がインフレ抑制に寄与する水準に到達したことが示唆されると、「ECBの利上げは今日が最後になった」との見方が広がりユーロ売りが進んだ。1時30分前には一時156.64円と日通し安値を更新した。
ポンド円は一時182.52円と8月9日以来の安値を付けた。ECBの利上げ打ち止め観測が強まると、英中銀(BOE)による追加利上げ観測も後退しポンド売りを促した。ポンドドルも一時1.2397ドルと6月7日以来約3カ月ぶりの安値を更新した。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日ぶりに反発。8月米小売売上高など、この日発表の米経済指標が底堅い内容となったことを受けて、景気敏感株中心に買いが広がった。指数は一時400ドル超上昇した。市場では「ソフトバンクG傘下の英半導体設計会社アーム・ホールディングス(ARM)の上場が好調な滑り出しとなり、投資家心理の改善につながった」との声も聞かれた。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は続伸。ARMの終値は新規株式公開(IPO)価格の51ドルを24.7%上回る63.59ドルとなった。
・米国債券相場で長期ゾーンは3日ぶりに反落。欧州債相場が上昇した流れを引き継いで買いが先行したものの、良好な米経済指標が相次ぐと次第に売りが優勢となった。米国株相場の上昇も相場の重し。
・原油先物相場は反発。需給ひっ迫観測が根強い中、中国が預金準備率(RRR)を0.25%引き下げたことで同国景気の回復期待も加わり、買いが先行。一時昨年11月以来となる90.50ドルまで上昇した。
・金先物相場は、一時3週間ぶり安値を付けた。予想より強い米経済指標の発表が相次いでドルが買われたほか、ECB理事会後にECBの利上げ打ち止め観測が広まったことでユーロが対ドルで売られたことなどが重しとなり、一時1922ドル付近まで下落。ただ、売りの勢いが一服すると下げ幅を縮小した。
(中村)