NYマーケットダイジェスト・22日 株4日続落・金利低下・円安

(22日終値)
ドル・円相場:1ドル=148.37円(前営業日比△0.78円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=157.93円(△0.56円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0653ドル(▲0.0008ドル)
ダウ工業株30種平均:33963.84ドル(▲106.58ドル)
ナスダック総合株価指数:13211.81(▲12.18)
10年物米国債利回り:4.43%(▲0.06%)
WTI原油先物11月限:1バレル=90.03ドル(△0.40ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1945.6ドル(△6.0ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)        <発表値>   <前回発表値>
9月米製造業PMI速報値        48.9        47.9
9月米サービス部門PMI速報値     50.2        50.5
9月米総合PMI速報値         50.1        50.2

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は反発。日銀が今日まで開いた金融政策決定会合で、現行の大規模な金融緩和策の維持を決めたほか、植田和男日銀総裁が会見で金融緩和を継続していく考えを示すと全般円売りが進んだ。日本時間夕刻に一時148.42円と日通し高値を更新した。
 ただ、前日に付けた年初来高値148.46円がレジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。米長期金利の指標である米10年債利回りが4.42%台まで低下したことも相場の重しとなり、一時147.96円付近まで下押しした。
 もっとも、下値は限定的だった。日米金融政策の方向性の違いから押し目買いなどが入ると、5時30分前には148.41円付近まで強含んだ。
 ボウマン米連邦準備理事会(FRB)理事が「インフレ率が依然として高水準にあるため、さらなる利上げ(raise rates further)は適切となる可能性が高い」と述べ、「利上げ」を複数形で表現。「複数回の追加利上げが望ましい」との見方を示したこともドルを下支えした。

・ユーロドルは小幅に下落。欧州市場では一時1.0615ドルと3月17日以来約半年ぶりの安値を更新したものの、同日の安値1.0608ドルがサポートとして働くと買い戻しが優勢に。米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りが入ると、23時30分過ぎに一時1.0672ドルと日通し高値を更新した。
 ただ、前日の高値1.0674ドルが目先レジスタンスとして意識されると失速した。ボウマンFRB理事のタカ派的な発言も相場の重しとなった。

・ユーロ円は反発。日銀による大規模金融緩和の維持決定を受けて、日本時間夕刻に一時158.28円と日通し高値を付けた影響が残った。
 ただ、NY市場に入ると158.00円を挟んだもみ合いに終始した。ドル円とユーロドルの値動きの影響を同時に受けたため、相場は方向感が出なかった。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は4日続落し、7月10日以来約2カ月ぶりの安値となった。ボウマンFRB理事が複数回の追加利上げ支持する可能性を示唆すると、米金融引き締めの長期化が米景気を冷やすとの懸念から売りが出た。全米自動車労組(UAW)のストライキが長引くとの見方も相場の重し。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も4日続落し、6月7日以来約3カ月半ぶりの安値で取引を終えた。

・米国債券相場で長期ゾーンは4日ぶりに反発。足もとで相場下落が続いたあとだけに、週末を控えたポジション調整目的の買いが優勢となった。

・原油先物相場は反発。ロシアが旧ソ連構想国4カ国以外の国へのガソリンおよびディーゼルの輸出を一時的に禁止したことで需給ひっ迫懸念が高まるなか、買いが先行。91ドル台に乗せる場面があったが、利益確定売りが観測されると次第に上値が重くなった。

・金先物相場は反発。週末とあって持ち高調整主導の展開となり、金には買いが散見された。

(中村)
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