NY株見通し-今週は神経質な展開か インフレ指標やFRB高官発言に注目

 今週のNY市場は神経質な展開か。先週はダウ平均が1.89%安と反落し、S&P500が2.93%安、ナスダック総合が3.62%安とともに大幅に3週続落した。主要3指数はそろって火曜日から4日続落し、S&P500とナスダック総合は3か月半ぶりの安値、ダウ平均は2カ月半ぶりの安値となった。注目された米連邦公開市場委員会(FOMC)では市場予想通り政策金利が据え置かれたものの、利上げ長期化や来年の利下げ幅の縮小の可能性が示唆されたことが株式市場の重しとなった。加えて、先週から始まった全米自動車労組(UAW)のストライキの経済への影響が懸念されたほか、政府予算の期限を10月1日に控え、政府債務上限を引き上げるための法案成立の遅れによる政府機関の閉鎖リスクも意識された。

 今週はUAWのストライキや政府債務上限が引き続き注目される中、金融政策の見通し巡り、インフレ・データや金融当局者の発言に注目する展開となりそうだ。金曜日に8月個人消費支出(PCE)価格指数が発表され、米連邦準備理事会(FRB)がインフレ指標として注目するコアPCE 価格指数は前年比+3.9%と7月分の+4.2%から鈍化が予想されている。予想通りの鈍化となれば利上げ長期化懸念が和らぐことが期待される。このほかの米経済指標は8月新築住宅販売件数、9月消費者信頼感指数、8月新築住宅販売件数、8月耐久財受注、4-6月期GDP確報値、8月中古住宅販売仮契約指数、9月ミシガン大消費者信頼感指数確報値など。要人発言は木曜日引け後のパウエルFRB議長の講演が注目されるほか、カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁、グールズビー米シカゴ連銀総裁、バーキン米リッチモンド連銀総裁、ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁の講演も予定されている。決算発表はコストコ・ホールセール 、ペイチェックス、マイクロン・テクノロジー、ナイキ、カーマックスなどが発表予定。

 今晩の米経済指標は8月シカゴ連銀全米活動指数、9月ダラス連銀製造業景況指数など。主要な企業の決算発表はなし。(執筆:9月25日、14:00)
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