欧州マーケットダイジェスト・25日 株安・金利上昇・ドル高・ユーロ安

(25日終値:26日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=148.81円(25日15時時点比△0.45円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=157.67円(▲0.25円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0595ドル(▲0.0049ドル)
FTSE100種総合株価指数:7623.99(前営業日比▲59.92)
ドイツ株式指数(DAX):15405.49(▲151.80)
10年物英国債利回り:4.323%(△0.074%)
10年物独国債利回り:2.798%(△0.059%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)        <発表値>    <前回発表値>
9月独Ifo企業景況感指数        85.7      85.8・改

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は堅調。米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締めの長期化が意識される一方、日銀は大規模な金融緩和策を維持しており、日米金融政策の方向性の違いに着目した円売り・ドル買いが続いた。米長期金利の指標である米10年債利回りが一時4.5314%前後と2007年10月以来の高水準を記録すると全般ドル買いが活発化し、23時30分前に一時148.96円と昨年10月25日以来11カ月ぶりの高値を付けた。
 なお、岸田文雄首相はこの日の会見で為替相場について「過度な変動は望ましくない」「政府としては引き続き高い緊張感をもって注視したい」などと発言した。

・ユーロドルは軟調だった。米金利上昇に伴うドル買いが入ったほか、ユーロ圏景気の減速懸念からユーロ売りが出た。24時前には一時1.0576ドルと3月16日以来の安値を付けた。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時106.10と昨年11月30日以来の高値を更新した。
 なお、ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁は「ECBはインフレ面でさらに前進した」「インフレは低下し続けているが、依然として高すぎる状態が長期間続くと予想」「ECBは利下げについて議論していない」と述べたほか、シュナーベルECB専務理事は「ユーロ圏の経済活動は明らかに減速している」「インフレ問題はまだ完全に解決されていない」などと語った。

・ユーロ円はさえない。欧州景気への懸念から全般ユーロ売りが進むと、一時157.49円と日通し安値を更新した。また、ユーロ豪ドルは1.6474豪ドル、ユーロNZドルは1.7736NZドル、ユーロポンドは0.8669ポンド、ユーロカナダドルは1.4256カナダドルまで値を下げた。

・ロンドン株式相場は反落。前週末の米株安や本日の中国株の下落が相場の重しとなった。セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株が売られたほか、リオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株が軟調だった。半面、アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株は買われた。

・フランクフルト株式相場は3日続落。前週末の米国株や本日の中国株の下落を受けて独株にも売りが波及した。欧州景気への懸念から売りが出た面もあった。個別ではザランド(3.61%安)やバイエル(2.77%安)、RWE(2.13%安)などの下げが目立ち、ハイデルベルク・マテリアルズ(1.12%高)などを除く35銘柄が下落した。

・欧州債券相場は下落。米債安につれた。

(中村)
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