欧州マーケットダイジェスト・26日 株さえない・金利上昇・ユーロ頭重い

(26日終値:27日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=148.88円(26日15時時点比▲0.08円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=157.38円(▲0.33円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0571ドル(▲0.0016ドル)
FTSE100種総合株価指数:7625.72(前営業日比△1.73)
ドイツ株式指数(DAX):15255.87(▲149.62)
10年物英国債利回り:4.326%(△0.003%)
10年物独国債利回り:2.808%(△0.010%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
特になし

(各市場の動き)
・ドル円はもみ合い。米長期金利の上昇傾向が強まる中、アジア時間に一時149.19円と昨年10月25日以来の高値を付けたものの、鈴木俊一財務相の円安けん制発言をきっかけに円売り・ドル買いの流れは一服した。17時30分過ぎには148.76円付近まで下押しした。
 ただ、そのあとは狭いレンジでのもみ合いに終始した。米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締めの長期化が意識される一方、日銀は大規模な金融緩和策を維持しており、日米金融政策の方向性の違いに着目した円売り・ドル買いは出やすい。半面、政府・日銀による介入警戒感は根強く、相場の上値を抑えたため、148円台後半でのもみ合いとなった。

・ユーロドルは頭が重かった。米長期金利の指標である米10年債利回りはアジア時間に一時4.5620%前後と2007年10月以来の高水準を記録したものの、欧州市場に入ると4.48%台まで低下した。米長期金利の低下を受けてユーロ買い・ドル売りが先行すると一時1.0609ドルと日通し高値を付けた。
 ただ、米10年債利回りが再び上昇に転じるとドル買いが徐々に優勢に。ユーロ圏景気の減速懸念からユーロ売りが出やすい面もあり、3時前には1.0567ドルと日通し安値を更新した。
 なお、ミュラー・エストニア中銀総裁は「現状はこれ以上の利上げを予想していない」と述べた一方、ホルツマン・オーストリア中銀総裁は「さらなる利上げは排除できない」「インフレの上振れリスクは依然として存在する」などと語った。

・ユーロ円はさえない動き。日本時間夕刻に一時157.93円と日通し高値を付けたものの、前日の高値158.18円が目先レジスタンスとして意識されると失速した。欧州景気への懸念からユーロ売りが強まると一時157.35円と日通し安値を更新した。

・ロンドン株式相場は小反発。米長期金利の上昇や中国景気の先行き懸念などを背景に売りが先行したものの、引けにかけては買いが入り上げに転じた。外国為替市場でポンド安が進むと、ポンド安の恩恵を受けやすい多国籍企業を中心に買いが入り相場を下支えした。

・フランクフルト株式相場は4日続落し、3月29日以来約半年ぶりの安値となった。米長期金利の上昇や中国景気の先行き懸念などを背景に投資家心理が悪化。アジア株相場や時間外のダウ先物が下落したことで独株にも売りが波及した。個別ではボノビア(5.18%安)やシーメンス・エナジー(4.14%安)、ポルシェ・オートモービル・ホールディング(3.50%安)などの下げが目立った。

・欧州債券相場は下落。米債安につれた。

(中村)
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