ロンドン為替見通し=期末フローに振らされる展開か、ユーロポンドが主導の場面も

 本日のロンドン為替市場では、月末・期末に絡んだフローに上下させられながら、依然として米長期金利の動向に目を向けての取引か。日本時間21時に発表されるドイツのインフレ指標にも注目したい。

 期末のフローについて予想することはできず、出たとこ勝負になる。ただし、欧州時間ではユーロポンド主導の動きとなることも多いため、同通貨ペアには注意しておいたほうが良いだろう。すでに昨日も欧州前半からユーロ売りポンド買いが散見され、0.87ポンド付近からニューヨーク午後には0.8650ポンド台までユーロ売りポンド買いが進んだ。結果的には、0.8710ポンドまで低下してきた200日移動平均線が抵抗水準として働いたことになる。

 米長期金利については、悪い金利上昇になりつつあるのが気になるところ。ストライキを続ける全米自動車労組(UAW)は、労使交渉が進まなければスト範囲を拡大すると圧力をかけている。もし交渉妥結となれば製造ラインの混乱は避けられるのだろうが、賃上げ・コスト高からのインフレ加速となり、米金利に上昇圧力が更に強まることになる。

 政府閉鎖を巡る米議会の動向もかなり不透明であり、こちらも米債売りに繋がる材料だ。金利上昇に歯止めがかからないようだと、米経済や世界経済の足かせとなってしまうだろう。

 欧州午後に発表される9月独消費者物価指数(CPI)速報値は前年比4.6%予想と、春から夏にかけて続いた6%台から大きく減速する見込み。インフレが加速していた昨年からの反動という面はあるのだろうが、予想通りであれば、欧州中央銀行(ECB)利上げ停止観測を強めることになりそうだ。

想定レンジ上限
・ユーロドル、26日高値1.0609ドル
・ユーロポンド、200日移動平均線0.8710ポンド

想定レンジ下限
・ユーロドル、ピボットサポート2の1.0436ドル
・ユーロポンド、21日移動平均線0.8612ポンド


(小針)
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