欧州マーケットダイジェスト・28日 株高・金利上昇・ドル失速
(28日終値:29日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=149.38円(28日15時時点比△0.04円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=157.60円(△0.67円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0551ドル(△0.0043ドル)
FTSE100種総合株価指数:7601.85(前営業日比△8.63)
ドイツ株式指数(DAX):15323.50(△106.05)
10年物英国債利回り:4.484%(△0.126%)
10年物独国債利回り:2.930%(△0.087%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標) <発表値> <前回発表値>
9月ユーロ圏消費者信頼感指数(確定値)▲17.8 ▲17.8
9月ユーロ圏経済信頼感指数 93.3 93.6・改
9月独消費者物価指数(CPI)速報値
前月比 0.3% 0.3%
前年比 4.5% 6.1%
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ドル円はもみ合い。米商務省が発表した4-6月期米国内総生産(GDP)確定値の統計では個人消費の伸びが前期比年率0.8%増と予想の1.7%増を大きく下回り、改定値のほぼ半分に下方修正された。また、全米リアルター協会(NAR)が発表した8月米住宅販売保留指数は前月比7.1%低下と予想の0.8%低下を下回り、昨年9月以来約1年ぶりの大幅な低下となった。一時は4.6861%前後と2007年10月以来の高水準を記録した米10年債利回りが低下に転じると全般ドル売りが優勢となった。23時過ぎに一時149.15円と日通し安値を更新した。
ただ、売りはあくまでポジション調整の域を出ず長続きしなかった。前日の安値148.86円が目先サポートとして意識された面もあり、そのあとは149円台前半から半ばでのもみ合いに終始した。
・ユーロドルは堅調。米個人消費や米住宅指標の下振れを受けて、米金利の上昇が一服すると全般ドル売りが優勢となった。0時30分過ぎには一時1.0579ドルと日通し高値を付けた。市場では「パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演を前に、足もとで膨らんだドル買いポジションを解消する動きが広がった」との声も聞かれた。
なお、9月独消費者物価指数(CPI)速報値は前年比4.5%上昇と予想の4.6%上昇を下回り、前月の6.4%上昇から鈍化した。ロシアによるウクライナ全面侵攻開始以降で最低水準を付け、独経済を大きく圧迫してきた高インフレの収束が示唆されたものの、相場の反応は限られた。
・ユーロ円はしっかり。ユーロドルの上昇につれた円売り・ユーロ買いが出ると一時157.87円と本日高値を付けた。米長期金利の上昇が一服したことでこの日の米国株相場が底堅く推移。投資家の過度なリスク回避姿勢が後退したことも円売り・ユーロ買いを誘った。
・ロンドン株式相場は小反発。中国や日本などアジア株相場が下落したことを受けて売りが先行したものの、引けにかけて持ち直した。米長期金利の上昇が一服したことでこの日の米国株相場が底堅く推移すると英株にも買いが波及した。リオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株が買われたほか、BPやシェルなどエネルギー株が値上がりした。
・フランクフルト株式相場は6日ぶりに反発。前日までに5日続落し約半年ぶりの安値を更新したあとだけに短期的な戻りを期待した買いが入った。米長期金利の上昇が一服したことでこの日の米国株相場が底堅く推移したことも相場の支援材料。個別ではMTUエアロ・エンジンズ(3.85%高)やハイデルベルク・マテリアルズ(2.79%高)、コンチネンタル(2.74%高)などの上昇が目立った。
・欧州債券相場は下落。独10年債利回りは一時2.983%まで上昇し、2011年7月以来の高水準を記録した。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=149.38円(28日15時時点比△0.04円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=157.60円(△0.67円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0551ドル(△0.0043ドル)
FTSE100種総合株価指数:7601.85(前営業日比△8.63)
ドイツ株式指数(DAX):15323.50(△106.05)
10年物英国債利回り:4.484%(△0.126%)
10年物独国債利回り:2.930%(△0.087%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標) <発表値> <前回発表値>
9月ユーロ圏消費者信頼感指数(確定値)▲17.8 ▲17.8
9月ユーロ圏経済信頼感指数 93.3 93.6・改
9月独消費者物価指数(CPI)速報値
前月比 0.3% 0.3%
前年比 4.5% 6.1%
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ドル円はもみ合い。米商務省が発表した4-6月期米国内総生産(GDP)確定値の統計では個人消費の伸びが前期比年率0.8%増と予想の1.7%増を大きく下回り、改定値のほぼ半分に下方修正された。また、全米リアルター協会(NAR)が発表した8月米住宅販売保留指数は前月比7.1%低下と予想の0.8%低下を下回り、昨年9月以来約1年ぶりの大幅な低下となった。一時は4.6861%前後と2007年10月以来の高水準を記録した米10年債利回りが低下に転じると全般ドル売りが優勢となった。23時過ぎに一時149.15円と日通し安値を更新した。
ただ、売りはあくまでポジション調整の域を出ず長続きしなかった。前日の安値148.86円が目先サポートとして意識された面もあり、そのあとは149円台前半から半ばでのもみ合いに終始した。
・ユーロドルは堅調。米個人消費や米住宅指標の下振れを受けて、米金利の上昇が一服すると全般ドル売りが優勢となった。0時30分過ぎには一時1.0579ドルと日通し高値を付けた。市場では「パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演を前に、足もとで膨らんだドル買いポジションを解消する動きが広がった」との声も聞かれた。
なお、9月独消費者物価指数(CPI)速報値は前年比4.5%上昇と予想の4.6%上昇を下回り、前月の6.4%上昇から鈍化した。ロシアによるウクライナ全面侵攻開始以降で最低水準を付け、独経済を大きく圧迫してきた高インフレの収束が示唆されたものの、相場の反応は限られた。
・ユーロ円はしっかり。ユーロドルの上昇につれた円売り・ユーロ買いが出ると一時157.87円と本日高値を付けた。米長期金利の上昇が一服したことでこの日の米国株相場が底堅く推移。投資家の過度なリスク回避姿勢が後退したことも円売り・ユーロ買いを誘った。
・ロンドン株式相場は小反発。中国や日本などアジア株相場が下落したことを受けて売りが先行したものの、引けにかけて持ち直した。米長期金利の上昇が一服したことでこの日の米国株相場が底堅く推移すると英株にも買いが波及した。リオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株が買われたほか、BPやシェルなどエネルギー株が値上がりした。
・フランクフルト株式相場は6日ぶりに反発。前日までに5日続落し約半年ぶりの安値を更新したあとだけに短期的な戻りを期待した買いが入った。米長期金利の上昇が一服したことでこの日の米国株相場が底堅く推移したことも相場の支援材料。個別ではMTUエアロ・エンジンズ(3.85%高)やハイデルベルク・マテリアルズ(2.79%高)、コンチネンタル(2.74%高)などの上昇が目立った。
・欧州債券相場は下落。独10年債利回りは一時2.983%まで上昇し、2011年7月以来の高水準を記録した。
(中村)