NYマーケットダイジェスト・2日 株まちまち・金利上昇・原油安・ドル高・円高

(2日終値)
ドル・円相場:1ドル=149.86円(前営業日比△0.49円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=157.02円(▲0.93円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0477ドル(▲0.0096ドル)
ダウ工業株30種平均:33433.35ドル(▲74.15ドル)
ナスダック総合株価指数:13307.77(△88.45)
10年物米国債利回り:4.68%(△0.11%)
WTI原油先物11月限:1バレル=88.82ドル(▲1.97ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1847.2ドル(▲18.9ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)         <発表値>   <前回発表値>
9月米製造業PMI改定値         49.8       48.9
9月米ISM製造業景気指数        49.0       47.6
8月米建設支出(前月比)        0.5%     0.9%・改

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は続伸。米連邦準備理事会(FRB)が高い政策金利をより長く維持するとの観測が強まる中、米長期金利が大幅に上昇すると円売り・ドル買いが先行。9月米製造業PMI改定値や9月米ISM製造業景況指数が予想を上回ったことも相場の支援材料となり、23時過ぎに一時149.87円と昨年10月以来の高値を更新した。
 ただ、心理的節目である150円に迫る中、政府・日銀による為替介入への警戒感は根強く、上昇のスピードは緩やかだった。株安を背景にクロス円が下落したことも相場の重し。NY時間の安値は149.69円で値幅は18銭程度と小さかった。

・ユーロドルは3日ぶりに反落。米10年債利回りが一時4.7014%前後と2007年10月以来の高水準を記録するなど、米長期金利が上昇傾向を強めると全般ドル買いが優勢となった。取引終了間際に一時1.0477ドルと昨年12月7日以来の安値を付けた。ユーロ圏景気の減速懸念から全般ユーロ売りが出やすい面もあった。
 なお、主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時107.03と昨年11月以来の高値を更新した。

・ユーロ円は3日ぶりに反落。ユーロドルの下落につれた売りが出たほか、ダウ平均の下落に伴うリスク回避の円買い・ユーロ売りが入ると、5時前に一時157.00円と本日安値を付けた。
 ユーロ円以外のクロス円も軟調だった。ポンド円は一時181.13円、豪ドル円は95.28円、NZドル円は88.98円、カナダドル円は109.47円、南アフリカランド円は7.79円、メキシコペソ円は8.45円まで値を下げた。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は続落。米金融引き締めが長期化するとの観測が改めて高まる中、売りが優勢となった。米長期金利の上昇で、株式の相対的な割高感が意識されたことも相場の重しとなり、指数は一時280ドル超下げた。ただ、ユナイテッドヘルス・グループやアップル、マイクロソフトなどが買われると下げ渋った。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は4日続伸。ゴールドマン・サックスが投資判断を引き上げたと伝わったエヌビディアが堅調だった。

・米国債券相場で長期ゾーンは下落。FRBが高い政策金利をより長く維持するとの観測が強まる中、9月米ISM製造業景況指数が予想を上回ったことなどが債券売りを誘った。利回りは一時4.7014%前後と2007年10月以来の高水準を付けた。ボウマンFRB理事が「インフレ目標達成のためには一段の利上げが必要になるだろう」と述べたことも相場の重し。

・原油先物相場は大幅に3日続落。週末発表の中国経済指標が良好だったことや、米政府機関の一部閉鎖が回避されたことが好感され、時間外では一時91ドル後半まで上昇した。もっともニューヨーク勢の本格参入後から一転し売りが優勢に。S&Pグローバル副会長の発言「石油輸出国機構(OPEC)非加盟国が原油生産を拡大しており、生産量が実際の需要を上回る可能性が出てきた」がきっかけとの声も聞かれた。期先限月としては先月半ば以来の安値圏で終えた。

・金先物相場は6日続落。9月米製造業PMI改定値や同月ISM製造業景況指数が市場予想を上回ると、この日も金への売り圧力が強まった。米長期金利が上昇幅を拡大し、為替ではドル高が進むなど金先物にとって弱気材料が目立つなか、終値としては約7カ月ぶりの安値を記録した。

(中村)
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