NYマーケットダイジェスト・25日 株反発・金利上昇・ドル高

(25日終値)
ドル・円相場:1ドル=148.88円(前営業日比△0.51円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=157.72円(▲0.21円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0593ドル(▲0.0060ドル)
ダウ工業株30種平均:34006.88ドル(△43.04ドル)
ナスダック総合株価指数:13271.32(△59.51)
10年物米国債利回り:4.53%(△0.10%)
WTI原油先物11月限:1バレル=89.68ドル(▲0.35ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1936.6ドル(▲9.0ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
特になし

(各市場の動き)
・ドル円は続伸。米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締めの長期化が意識される一方、日銀は大規模な金融緩和策を維持しており、日米金融政策の方向性の違いに着目した円売り・ドル買いが優勢となった。米長期金利の上昇傾向が強まると全般ドル買いが活発化し、23時30分前に一時148.96円と昨年10月25日以来11カ月ぶりの高値を付けた。その後の下押しも148.73円付近にとどまった。
 なお、米長期金利の指標である米10年債利回りは一時4.5457%前後と2007年10月以来の高水準を記録した。

・ユーロドルは続落。米金利上昇に伴うドル買いが入ったほか、ユーロ圏景気の減速懸念からユーロを売る動きが広がった。24時前には一時1.0576ドルと3月16日以来の安値を付けた。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時106.10と昨年11月30日以来の高値を更新した。
 なお、ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁は「ECBはインフレ面でさらに前進した」「インフレは低下し続けているが、依然として高すぎる状態が長期間続くと予想」「ECBは利下げについて議論していない」と述べたほか、シュナーベルECB専務理事は「ユーロ圏の経済活動は明らかに減速している」「インフレ問題はまだ完全に解決されていない」などと語った。

・ユーロ円は反落。欧州景気への懸念から全般ユーロ売りが進むと、一時157.49円と日通し安値を更新した。また、ユーロ豪ドルは1.6474豪ドル、ユーロNZドルは1.7736NZドル、ユーロポンドは0.8669ポンド、ユーロカナダドルは1.4253カナダドルまで値を下げた。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は5日ぶりに反発。足もとで相場下落が続いたあとだけに、短期的な戻りを期待した買いが入った。ただ、FRBによる金融引き締め長期化への懸念は根強く、指数はマイナス圏で推移する場面もあった。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も5日ぶりに反発した。

・米国債券相場で長期ゾーンは反落。米金融引き締めが長期化するとの観測が高まる中、売りが優勢となった。利回りは一時4.5457%前後と2007年10月以来の高水準を付けた。

・原油先物相場は反落。ロシア政府のエネルギー輸出措置に一喜一憂し、相場は売り買いが交錯した。ただ、為替相場でドルが対ユーロなどで上昇し、ドル建ての原油に割高感が生じたことが重しとなり、反落して取引を終えた。

・金先物相場は反落。米10年債利回りが2007年10月以来の水準まで上昇するなど、米長期金利の上昇が継続し、金利を生まない金は売りに押された。為替相場でドル高が進み、ドル建ての金に割高感が生じたことも売りを後押した。


(中村)
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