NYマーケットダイジェスト・27日 株まちまち・金利上昇・原油高・ドル高

(27日終値)
ドル・円相場:1ドル=149.63円(前営業日比△0.56円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=157.16円(▲0.43円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0503ドル(▲0.0069ドル)
ダウ工業株30種平均:33550.27ドル(▲68.61ドル)
ナスダック総合株価指数:13092.85(△29.24)
10年物米国債利回り:4.61%(△0.07%)
WTI原油先物11月限:1バレル=93.68ドル(△3.29ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1890.9ドル(▲28.9ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)         <発表値>   <前回発表値>
米MBA住宅ローン申請指数(前週比)  ▲1.3%      5.4%
8月米耐久財受注額
前月比                0.2%     ▲5.6%・改
輸送用機器を除く前月比        0.4%      0.1%・改

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は4日続伸。米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締めの長期化が意識される一方、日銀は大規模な金融緩和策を維持しており、日米金融政策の方向性の違いに着目した円売り・ドル買いが出た。米10年債利回りが一時4.6404%前後と2007年10月以来の高水準を記録するなど、米長期金利が上昇傾向を強めると、全般ドル買いが活発化。3時過ぎに一時149.71円と昨年10月24日の高値に面合わせした。
 なお、市場では「心理的節目である150円に迫る中、政府・日銀による為替介入への警戒感はあるものの、日米金利差拡大で円安・ドル高がどこまで進むのか見通せない状況だ」との声が聞かれた。

・ユーロドルは4日続落。FRBが高い政策金利をより長く維持するとの観測が強まる中、米長期金利が大幅に上昇するとドル買いが優勢となった。節目の1.0500ドルを下抜けると、一時1.0488ドルと1月6日以来の安値を更新した。ユーロ圏景気の減速懸念から全般ユーロ売りが出やすい面もあった。
 なお、主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時106.84と昨年11月30日以来の高値を付けた。

・ユーロ円は3日続落。欧州景気への懸念からユーロ売りが強まると一時156.96円と日通し安値を更新した。ダウ平均が一時310ドル超下落した場面ではリスク回避の円買いも入った。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は続落。根強いインフレを背景にFRBの金融引き締めが長期化するとの観測が高まる中、株売りが優勢となった。米議会の予算審議難航に伴う政府閉鎖の可能性への警戒感も投資家心理を圧迫し、一時310ドル超下げる場面もあった。
 一方、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は反発した。米長期金利の上昇が一服すると、金利の上昇を嫌気して売られていたハイテク株を中心に買い直す動きが広がった。

・米国債券相場で長期ゾーンは3日続落。FRBが高い政策金利をより長く維持するとの観測が強まる中、債券売りが優勢となった。利回りは一時4.6404%前後と2007年10月以来の高水準を付けた。

・原油先物相場は大幅続伸。世界的な需給ひっ迫懸念が根強いなか、米経済のソフトランディング観測も支えに買いが優勢となった。また、米エネルギー情報局(EIA)の原油在庫が予想以上に減少したことも買いを後押し、中心限月としては約1年ぶりの高値水準と3.5%超の大幅高となった。

・金先物相場は3日続落。米10年債利回りが4.64%台まで大幅上昇するなど米長期金利の上昇の勢いが止まらず、金利を生まない金はさえない動きが継続。為替相場でドル高が続いていることも、ドル建ての金の割高感につながり、中心限月としては約6カ月半ぶりの安値水準まで下落した。

(中村)
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