NYマーケットダイジェスト・3日 株大幅安・金利上昇・円乱高下
(3日終値)
ドル・円相場:1ドル=149.02円(前営業日比▲0.84円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=155.97円(▲1.05円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0467ドル(▲0.0010ドル)
ダウ工業株30種平均:33002.38ドル(▲430.97ドル)
ナスダック総合株価指数:13059.46(▲248.31)
10年物米国債利回り:4.79%(△0.11%)
WTI原油先物11月限:1バレル=89.23ドル(△0.41ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1841.5ドル(▲5.7ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
8月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数 961.0万件 892.0万件・改
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は3日ぶりに反落。8月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数が961.0万件と予想の880.0万件を大幅に上回ったことが伝わると、米金利の上昇とともにドル買いが先行。節目の150円を突破し、一時150.16円と昨年10月21日以来の高値を更新した。
そのあとは政府・日銀による為替介入への警戒が高まる中、まとまった規模の円買いのフローが入ったことで一時147.43円まで急落したが、すぐに149円台前半まで持ち直すなど、神経質な値動きとなった。「政府・日銀が介入に踏み切った可能性がある」との見方も浮上し、売買が交錯したもよう。ある市場関係者からは「節目の150円台に乗せたあとは、介入への警戒感が強まり乱高下につながった。米長期金利の上昇が続く中、円安が今後どこまで進むのか見通せない状況だ」との声が聞かれた。
なお、財務省幹部は為替介入の有無について「ノーコメント」と回答した。
・ユーロドルは小幅ながら続落。米雇用指標の上振れをきっかけに米長期金利が上昇すると全般ドル買いが進行。1時前に一時1.0448ドルと昨年12月7日以来の安値を付けた。なお、米長期金利の指標である米10年債利回りは一時4.8081%前後と2007年8月以来の高水準を記録した。
ただ、売り一巡後は下げ渋る展開に。昨年12月7日の安値1.0443ドルがサポートとして意識されたほか、ドル円の急落をきっかけにユーロに対してもドル売りが出た。
・ユーロ円は続落。しばらくは157.00円を挟んだもみ合いの展開が続いていたが、ドル円の急落をきっかけに円買い・ユーロ売りが強まると154.46円まで急速に値を下げた。ただ、そのあとはすぐに買い戻しが入り、156円台前半まで持ち直した。市場では「政府・日銀の為替介入を巡る思惑で円相場は乱高下しやすくなっていた」との声が聞かれた。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日続落し、5月31日以来約4カ月ぶりの安値となった。8月米JOLTS求人件数が予想を上回ったことが分かると、堅調な米雇用情勢を背景に米利上げ局面が長引くとの警戒感が強まった。米長期金利の上昇で、株式の相対的な割高感が意識されたことも相場の重しとなり、指数は一時510ドル超下げた。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は5営業日ぶりに大幅反落し、5月31日以来約4カ月ぶりの安値で取引を終えた。
・米国債券相場で長期ゾーンは大幅に続落。8月米JOLTS求人件数が予想を上回ったことが分かると、堅調な米雇用情勢を背景に米連邦準備理事会(FRB)が高い政策金利をより長く維持するとの観測が強まった。利回りは一時4.8081%前後と07年8月以来の高水準を付けた。メスター米クリーブランド連銀総裁が「現在の経済状況が維持されれば、次回会合で利上げを支持する可能性が高い」と述べたことも相場の重し。
・原油先物相場は4日ぶりに反発。時間外では87ドル後半まで下値を広げた。トルコ経由でイラク産原油を運ぶパイプラインに稼働再開の見通しが立ち、需給ひっ迫懸念の後退が売りに繋がったもよう。もっともニューヨーク勢の参入後からは買い戻しが優勢に。4日に石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟国で構成する「OPECプラス」がパネル会合を開催する。話し合いはこれまでの合意に沿った内容とされているものの、会合を前にした持ち高調整で一時90.20ドル台まで上昇した。
・金先物相場は7日続落。予想より強い8月米JOLTS求人件数を受けて米長期金利がこの日も上昇し、為替はドル高が進行。金先物にとっては逆風となり、一時1830ドル台まで売り込まれた。その後にドル円主導でドル売り戻しが強まると反発し、前日比プラス圏まで一時回復。しかしながら、高止まりする米金利が依然として上値の圧迫要因となった。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=149.02円(前営業日比▲0.84円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=155.97円(▲1.05円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0467ドル(▲0.0010ドル)
ダウ工業株30種平均:33002.38ドル(▲430.97ドル)
ナスダック総合株価指数:13059.46(▲248.31)
10年物米国債利回り:4.79%(△0.11%)
WTI原油先物11月限:1バレル=89.23ドル(△0.41ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1841.5ドル(▲5.7ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
8月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数 961.0万件 892.0万件・改
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は3日ぶりに反落。8月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数が961.0万件と予想の880.0万件を大幅に上回ったことが伝わると、米金利の上昇とともにドル買いが先行。節目の150円を突破し、一時150.16円と昨年10月21日以来の高値を更新した。
そのあとは政府・日銀による為替介入への警戒が高まる中、まとまった規模の円買いのフローが入ったことで一時147.43円まで急落したが、すぐに149円台前半まで持ち直すなど、神経質な値動きとなった。「政府・日銀が介入に踏み切った可能性がある」との見方も浮上し、売買が交錯したもよう。ある市場関係者からは「節目の150円台に乗せたあとは、介入への警戒感が強まり乱高下につながった。米長期金利の上昇が続く中、円安が今後どこまで進むのか見通せない状況だ」との声が聞かれた。
なお、財務省幹部は為替介入の有無について「ノーコメント」と回答した。
・ユーロドルは小幅ながら続落。米雇用指標の上振れをきっかけに米長期金利が上昇すると全般ドル買いが進行。1時前に一時1.0448ドルと昨年12月7日以来の安値を付けた。なお、米長期金利の指標である米10年債利回りは一時4.8081%前後と2007年8月以来の高水準を記録した。
ただ、売り一巡後は下げ渋る展開に。昨年12月7日の安値1.0443ドルがサポートとして意識されたほか、ドル円の急落をきっかけにユーロに対してもドル売りが出た。
・ユーロ円は続落。しばらくは157.00円を挟んだもみ合いの展開が続いていたが、ドル円の急落をきっかけに円買い・ユーロ売りが強まると154.46円まで急速に値を下げた。ただ、そのあとはすぐに買い戻しが入り、156円台前半まで持ち直した。市場では「政府・日銀の為替介入を巡る思惑で円相場は乱高下しやすくなっていた」との声が聞かれた。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日続落し、5月31日以来約4カ月ぶりの安値となった。8月米JOLTS求人件数が予想を上回ったことが分かると、堅調な米雇用情勢を背景に米利上げ局面が長引くとの警戒感が強まった。米長期金利の上昇で、株式の相対的な割高感が意識されたことも相場の重しとなり、指数は一時510ドル超下げた。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は5営業日ぶりに大幅反落し、5月31日以来約4カ月ぶりの安値で取引を終えた。
・米国債券相場で長期ゾーンは大幅に続落。8月米JOLTS求人件数が予想を上回ったことが分かると、堅調な米雇用情勢を背景に米連邦準備理事会(FRB)が高い政策金利をより長く維持するとの観測が強まった。利回りは一時4.8081%前後と07年8月以来の高水準を付けた。メスター米クリーブランド連銀総裁が「現在の経済状況が維持されれば、次回会合で利上げを支持する可能性が高い」と述べたことも相場の重し。
・原油先物相場は4日ぶりに反発。時間外では87ドル後半まで下値を広げた。トルコ経由でイラク産原油を運ぶパイプラインに稼働再開の見通しが立ち、需給ひっ迫懸念の後退が売りに繋がったもよう。もっともニューヨーク勢の参入後からは買い戻しが優勢に。4日に石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟国で構成する「OPECプラス」がパネル会合を開催する。話し合いはこれまでの合意に沿った内容とされているものの、会合を前にした持ち高調整で一時90.20ドル台まで上昇した。
・金先物相場は7日続落。予想より強い8月米JOLTS求人件数を受けて米長期金利がこの日も上昇し、為替はドル高が進行。金先物にとっては逆風となり、一時1830ドル台まで売り込まれた。その後にドル円主導でドル売り戻しが強まると反発し、前日比プラス圏まで一時回復。しかしながら、高止まりする米金利が依然として上値の圧迫要因となった。
(中村)