NYマーケットダイジェスト・5日 株小反落・金利小幅低下・ドル失速

(5日終値)
ドル・円相場:1ドル=148.51円(前営業日比▲0.61円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=156.69円(△0.04円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0550ドル(△0.0046ドル)
ダウ工業株30種平均:33119.57ドル(▲9.98ドル)
ナスダック総合株価指数:13219.84(▲16.17)
10年物米国債利回り:4.72%(▲0.01%)
WTI原油先物11月限:1バレル=82.31ドル(▲1.91ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1831.8ドル(▲3.0ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)         <発表値>   <前回発表値>
9月米企業の人員削減数(前年比)    58.2%      266.9%
8月米貿易収支         583億ドルの赤字  647億ドルの赤字・改
前週分の米新規失業保険申請件数    20.7万件    20.5万件・改

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ユーロドルは続伸。前週分の米新規失業保険申請件数が20.7万件と予想の21.0万件より強い内容だったことが分かると、米長期金利の上昇とともにドル買いが先行。21時30分過ぎに一時1.0500ドルと日通し安値を更新した。
 ただ、米長期金利が低下に転じると一転ドル売りが優勢となり、前日の高値1.0532ドルを上抜けて一時1.0552ドルと日通し高値を更新した。明日の9月米雇用統計の発表を前にポジション調整目的のユーロ買い・ドル売りも入ったようだ。

・ドル円は反落。米金融引き締めが長期化するとの観測が根強い中、米長期金利の上昇に伴う円売り・ドル買いが先行。21時30分過ぎに149.12円付近まで上昇し、アジア時間早朝に付けた日通し高値に面合わせした。
 ただ、米長期金利が低下に転じると次第に円買い・ドル売りが優勢となり、148.31円付近まで下押しした。
 なお、デイリー米サンフランシスコ連銀総裁は「いかなる決定も急ぐ必要はない」「労働市場と物価の減速が続けば金利据え置きは可能」と述べたほか、バーキン米リッチモンド連銀総裁は「米国債利回りの急上昇は堅調な経済指標と大量の国債供給を反映したもの」と指摘した。

・ユーロ円は小幅ながら続伸。ドル円の失速に伴う円買い・ユーロ売りが先行すると一時156.22円付近まで下押ししたものの、引けにかけて持ち直した。

・メキシコペソは軟調だった。対ドルで一時18.3756ペソと4月6日以来約半年ぶりの安値を付けたほか、対円では8.08円と6月13日以来の安値を更新した。「同国政府は一方的に、事前の連絡もなく空港に関する料金体系を変更した」と伝わると、空港運営会社の株価が軒並み急落。同国の代表的な株式指数であるボルサ指数も4%を超す大幅下落となり、ペソ売りを誘った。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は小反落。明日6日の9月米雇用統計を前に大きな方向感は出なかったが、「結果次第では米連邦準備理事会(FRB)の利上げ観測が強まる可能性がある」との警戒からやや売りが優勢となった。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も小幅反落。

・米国債券相場で長期ゾーンは小幅続伸。前週分の米新規失業保険申請件数が予想より強い内容だったことが分かると、売りが先行したものの、そのあとは明日の9月米雇用統計を控えたポジション調整目的の買いが入り上げに転じた。

・原油先物相場は続落。前日に大幅安となった流れを引き継ぎ時間外から下値を試し、82.10ドル台まで売り込まれた。ニューヨーク勢が本格参入すると、持ち高調整から一時プラス圏を回復。もっとも、ガソリン在庫の大幅積み増しを受けた先行き需要減への警戒感は高まったままであり、調整一巡後は再び売りが強まった。期先限月の終値としては8月半ば以来の安値を記録した。

・金先物相場は小幅ながらも9日続落した。市場予想より強い新規失業保険申請件数を受けて米長期金利が上昇し、為替がドル高に振れたことにも圧迫されて1826ドルまで売りが先行した。その後、金利は直ぐ低下に転じてドルも売り戻されたため、ドル建て金も下げ渋る展開に。もっとも弱気トレンドを反転させるような材料は見当たらず、前日終値を超えたところでは頭を抑えられた。

(中村)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。