欧州マーケットダイジェスト・6日 株高・金利上昇・ドル失速・円安

(6日終値:7日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=149.34円(6日15時時点比△0.51円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=158.13円(△1.34円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0588ドル(△0.0053ドル)
FTSE100種総合株価指数:7494.58(前営業日比△43.04)
ドイツ株式指数(DAX):15229.77(△159.55)
10年物英国債利回り:4.573%(△0.031%)
10年物独国債利回り:2.884%(△0.006%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)        <発表値>    <前回発表値>
9月スイス失業率           2.0%       2.0%
8月独製造業新規受注
前月比                3.9%     ▲11.3%・改
前年比               ▲4.2%      ▲10.1%・改
8月仏貿易収支       82.02億ユーロの赤字 81.06億ユーロの赤字・改
8月仏経常収支        8億ユーロの赤字  18億ユーロの赤字・改

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ユーロドルは底堅い動き。米労働省が発表した9月米雇用統計では非農業部門雇用者数が33.6万人増と予想の17.0万人増を大きく上回ったうえ、過去2カ月分が上方修正された。米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締め長期化観測が広がり、米10年債利回りは一時4.8852%前後と2007年7月以来の高水準を記録。ドル全面高の展開となり、一時1.0483ドルと日通し安値を更新した。
 ただ、そのあとは失業率と平均時給が予想より弱い内容となったことに注目が集まり、米10年債利回りが4.74%台まで上昇幅を縮小。一転ドル売りが優勢となり、0時30分過ぎには1.0600ドルと日通し高値を更新した。欧米株価の上昇を背景にリスク・オンのドル売りも出た。

・ドル円は伸び悩み。9月米雇用統計の結果が伝わると一時149.53円と日通し高値を付けたものの、心理的節目である150円に近づくと、政府・日銀による為替介入への警戒から上値が重くなった。米長期金利が上昇幅を縮めたことも相場の重しとなり、0時30分過ぎには149.04円付近まで下押しした。もっとも、欧米株高を背景にクロス円が上昇した影響も受けたため、下値は限定的だった。

・ユーロ円はしっかり。22時前に156.64円付近まで売られたものの、アジア時間に付けた日通し安値156.46円がサポートとして働くと買い戻しが優勢に。3時過ぎに一時158.21円と日通し高値を更新した。なお、ドイツ株式指数(DAX)は1%超上昇したほか、寄り付き直後に270ドル超下落したダウ平均は反発し350ドル超上昇した。

・ロンドン株式相場は続伸。9月米雇用統計の結果が伝わるとしばらくはマイナス圏で推移していたが、終盤持ち直した。米長期金利の上昇が一服し米国株が反発すると、英株にも買いが波及した。BPやシェルなどエネルギー株が買われたほか、HSBCやバークレイズなど金融株が値上がりした。リオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株も堅調だった。

・フランクフルト株式相場は反発。9月米雇用統計の結果が伝わり米国株が下落するとDAXもマイナス圏に沈んだものの、すぐに持ち直した。米長期金利の上昇が一服し米国株が反発したことで独株にも買いが入った。個別ではザランド(6.45%高)やハイデルベルク・マテリアルズ(2.56%高)、ダイムラー・トラック・ホールディング(2.32%高)などの上昇が目立った。

・欧州債券相場は下落。米債安につれた。

(中村)
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