NYマーケットダイジェスト・6日 株高・金利上昇・原油高・ドル失速・円安(2)

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は反発。9月米雇用統計の発表後に米長期金利が急上昇したことを受けて、売りが先行すると一時270ドル超下落した。ただ、米長期金利が上げ幅を縮めると一転買い戻しが優勢に。市場では「週末を控えた持ち高調整目的の買いやショートカバーが入った」との声も聞かれ、430ドル超上昇する場面があった。雇用統計では平均時給の伸びが予想を下回ったため、「賃金インフレへの過度な警戒が和らいだ」との見方もあった。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は大幅反発した。

・米国債券相場で長期ゾーンは3日ぶりに反落。9月米雇用統計で非農業部門雇用者数が予想を上回ると、米金融引き締めが長期化するとの見方から売りが先行。利回りは一時4.8852%前後と07年7月以来の高水準を付けた。
 ただ、売り一巡後は急速に下げ渋った。3連休を控えた週末を前に、ポジション調整目的の買いが入った。雇用統計では平均時給の伸びが予想を下回ったことから、市場では「賃金インフレへの過度の警戒が和らいだ」との見方もあった。

・原油先物相場は3日ぶりに反発。地合いの弱さが引き継がれ、一時81ドル半ばまで売られた。米金利先高観による景気減速への懸念や、ロシアが軽油輸出(パイプライン経由)の禁止措置を解除したことなどが売り材料とされた。もっとも、一巡後は下げ渋る展開に。今週初から10ドル超も下落しており、値ごろ感からの買いが出ていたもよう。週引けにかけては持ち高調整の動きも強まり、一時83ドル台まで持ち上げられた。

・金先物相場は10日ぶりに反発。この日も売りが先行し、1823ドル安まで下値を広げた。注目された米9月雇用統計は、非農業部門雇用者数変化が大きく予想を上回る結果に。これを受け、米長期金利が急上昇して為替もドル高に振れると、金利が付かず、またドル建ての金に対する下落圧力が強まった。しかしながら、その後は一転して買い戻しが優勢。米金利が上昇幅を大きく削り、ドルも対ユーロなどで軟調に転じたことが追い風となった。

(中村)
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