ニューヨーク外国為替市場概況・10日 ドル円、反発

 10日のニューヨーク外国為替市場でドル円は反発。終値は148.71円と前営業日NY終値(148.51円)と比べて20銭程度のドル高水準だった。米10年債利回りが時間外取引で4.71%台まで低下幅を縮めると円売り・ドル買いが先行。21時前に一時149.10円と日通し高値を付けた。
 ただ、前日の高値149.24円が目先レジスタンスとして意識されると徐々に上値が重くなった。ボスティック米アトランタ連銀総裁が「これ以上の利上げは必要ないと考える」などと述べたことが相場の重しとなり、2時前には148.55円付近まで下押しした。米10年債利回りが4.61%台まで低下したこともドル売りを誘った。
 もっとも、引けにかけては下げ渋った。米3年債入札が「低調」だったことから、米10年債利回りが再び低下幅を縮めると、ドル円も148.78円付近まで下値を切り上げた。

 ユーロドルは反発。終値は1.0605ドルと前営業日NY終値(1.0567ドル)と比べて0.0038ドル程度のユーロ高水準だった。米連邦準備理事会(FRB)高官らによるハト派寄りの発言を受けて、米長期金利が低下すると全般ドル売りが進んだ。1時過ぎには1.0620ドルと日通し高値を更新した。
 ただ、引けにかけては伸び悩んだ。市場では「12・13日のNYカット(日本時間23時)に行使期限を迎えるまとまった規模のオプションが1.06ドル台前半に観測されており、同水準付近では上値が重くなっている」との声が聞かれた。

 ユーロ円も反発。終値は157.72円と前営業日NY終値(156.93円)と比べて79銭程度のユーロ高水準。欧州株相場の上昇を背景に投資家のリスク志向が改善すると円売り・ユーロ買いが進行。欧州市場序盤には一時157.98円と日通し高値を更新した。ただ、NY市場ではドル円の下落につれた売りが出たため、やや上値の重さが目立った。3時30分前には157.54円付近まで下押しする場面があった。

本日の参考レンジ
ドル円:148.17円 - 149.10円
ユーロドル:1.0554ドル - 1.0620ドル
ユーロ円:156.77円 - 157.98円

(中村)
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