NY株見通し-今週は本格化する企業の第3四半期決算発や、経済指標、FRB高官発言に注目

 今週のNY市場は本格化する企業の第3四半期決算発表や、経済指標、FRB高官発言に注目。先週は主要3指数が高安まちまち。ダウ平均が0.79%高と4週ぶりに反発し、S&P500が0.45%高と2週続伸となった一方、ナスダック総合は0.18%安と3週ぶりに反落した。中東情勢の緊迫化や、それを受けた原油高が重しとなる中、発表された物価指標や、米国債利回りの動向、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨、米連邦準備理事会(FRB)高官発言などをにらんだ神経質な展開が続いた。注目された米物価指標は、9月生産者物価指数(PPI)が市場予想を上回る伸びとなり、9月消費者物価指数(CPI)も予想をやや上回る強い結果となったほか、パウエルFRB議長が注目する10月ミシガン大1年先期待インフレ率速報値も5カ月ぶりの高水準となったことが利上げ長期化懸念を強めた。金曜日に発表されたJPモルガン・チェースシティグループ、ウェルズ・ファーゴの第3四半期決算は金利高を追い風に大手3行がそろって予想を上回る結果となった。

 今週は本格化する企業の第3四半期決算発表や、小売売上高などの経済指標、パウエルFRB議長などの要人発言に注目。決算発表はバンク・オブ・アメリカ、ゴールドマン・サックス、チャールズ・シュワブ、モルガン・スタンレーの大手金融機関のほか、ネットフリックス、テスラなどのハイテク・グロース株、ジョンソン&ジョンソン、プロクター&ギャンブル(P&G)、ユニオン・パシフィック、ユナイテッド・エアラインズ、アメリカン航空などS&P500採用の50銘柄余りが発表する。経済指標では9月小売売上高、9月鉱工業生産、9月住宅着工件数、9月中古住宅販売件数などが注目されるほか、米地区連銀経済報告(ベージュブック)やパウエルFRB議長などFRB高官の発言も多数予定されており、金融政策の見通しも引き続き焦点となりそうだ。

 今晩の米経済指標は10月NY連銀製造業業況指数など。企業決算は寄り前にチャールズ・シュワブが発表予定。(執筆:10月16日、14:00)
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