欧州マーケットダイジェスト・16日 株高・金利上昇・円安・ドル安

(16日終値:17日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=149.59円(16日15時時点比△0.15円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=157.89円(△0.54円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0555ドル(△0.0026ドル)
FTSE100種総合株価指数:7630.63(前営業日比△31.03)
ドイツ株式指数(DAX):15237.99(△51.33)
10年物英国債利回り:4.481%(△0.095%)
10年物独国債利回り:2.785%(△0.048%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)        <発表値>    <前回発表値>
9月独卸売物価指数(WPI、前月比)   0.2%      0.2%
8月ユーロ圏貿易収支
季調済            119億ユーロの黒字  35億ユーロの黒字・改
季調前            67億ユーロの黒字   65億ユーロの黒字

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は小高い。しばらくは149.50円を挟んだ狭いレンジ取引が続いていたものの、米10年債利回りが4.72%台まで上昇したことなどを手掛かりに円売り・ドル買いがじわりと強まった。米国株高に伴う円売りも相場の追い風となり、一時本日高値となる149.76円まで上値を伸ばした。
 ただ、前週末の高値149.83円が目先レジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。心理的節目である150円に近づくと、政府・日銀による為替介入への警戒感も高まるようだ。
 なお、神田真人財務官はこの日、為替対応について「ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)から外れる動きがあれば、必要なときは適切な対応を取っていく」などと語った。

・ユーロドルは強含み。市場では「米金利動向や中東情勢を見極めたい」との声が聞かれる中、しばらくは1.05ドル台前半でのもみ合いが続いていた。ただ、NYの取引時間帯に入ると徐々に強含んだ。欧米株価の上昇を背景にリスク・オンのユーロ買い・ドル売りが入ると一時1.0556ドルと日通し高値を付けた。ただ、前週末の高値1.0559ドルが目先レジスタンスとして働くと伸び悩む場面もあった。

・ユーロ円は堅調。欧州時間は157円台半ばでのもみ合いが続いていたが、NY時間に入ると底堅く推移した。ダウ平均が一時410ドル超上昇するなど、米国株相場が底堅く推移するとリスク・オンの円売りが優勢となり、一時157.99円と本日高値を更新した。もっとも、ドル円やユーロドルと同様に、前週末の高値158.05円を上抜けることは出来なかった。

・ロンドン株式相場は反発。イスラエル軍とイスラム組織ハマスによる軍事衝突の激化が投資家心理を冷やしたものの、本日の米国株相場が大幅に上昇すると英株にも買いが波及した。リオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株が買われたほか、BPやシェルなどエネルギー株が値上がりした。半面、グラクソスミスクラインなど医薬品株が軟調だった。

・フランクフルト株式相場は3日ぶりに反発。中東情勢の緊迫化を背景に売りが出た半面、今週本格化する米企業決算への期待感から米国株が大幅に上昇すると独株にも買いが入った。個別ではコメルツ銀行(4.82%高)やザランド(4.04%高)、ドイツ銀行(1.73%高)などの上昇が目立った。

・欧州債券相場は下落。米債安につれた。

(中村)
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