ロンドン為替見通し=中東情勢に警戒しつつ、英独欧の経済指標を見極める展開か

 本日のロンドン為替市場のユーロドルは、中東情勢関連のヘッドラインに警戒しつつ、英国の雇用統計、独欧のZEW景況感指数を見極めていく展開が予想される。

 中東情勢に関しては、イスラエルがパレスチナ自治区ガザへの地上攻撃を始めた場合には、ハマスを支援するイランが参戦を警告していることで、戦火は一気に拡大して第5次中東戦争が勃発する可能性が高まりつつある。また、イランのアブドラヒアン外相が、抵抗戦線による「先制行動」が数時間内に予想されると警告しており、本日も、中東情勢の関連ヘッドラインに要警戒となる。

 9月英雇用統計(失業率/失業保険申請件数推移)や6-8月英失業率(ILO方式、予想:4.3%)が雇用情勢の悪化を示唆する内容だった場合、来月のイングランド銀行金融政策委員会(MPC)での利上げ観測が後退することで、ポンド売り要因となる。

 また、10月独ZEW景況感指数(予想:▲9.3)や10月ユーロ圏ZEW景況感指数が悪化していた場合も、26日の欧州中央銀行(ECB)理事会での利上げ観測が後退することで、ユーロ売り要因となる。
 中東情勢が緊迫化した場合、原油価格の上昇が警戒されるため、英国や欧州経済のスタグフレーション(景気停滞下の物価上昇)への警戒感が、ユーロやポンドの上値を抑えることになる。

想定レンジ上限
・ユーロドル:1.0609ドル(日足一目均衡表・基準線)
・ユーロ円:158.61円(10/12高値)
・ポンドドル:1.2284ドル(日足一目均衡表・基準線)
・ポンド円:183.82円(10/12高値)

想定レンジ下限
・ユーロドル:1.0448ドル(10/3安値)
・ユーロ円:156.56円(日足一目均衡表・基準線)
・ポンドドル:1.2037ドル(10/4安値)
・ポンド円: 182.06円(日足一目均衡表・転換線)


(山下)
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