欧州マーケットダイジェスト・17日 株高・金利上昇・ユーロ高・円安

(17日終値:18日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=149.82円(17日15時時点比△0.22円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=158.31円(△0.56円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0567ドル(△0.0023ドル)
FTSE100種総合株価指数:7675.21(前営業日比△44.58)
ドイツ株式指数(DAX):15251.69(△13.70)
10年物英国債利回り:4.512%(△0.031%)
10年物独国債利回り:2.882%(△0.097%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)        <発表値>  <前回発表値>
10月独ZEW景況感指数         ▲1.1      ▲11.4
10月ユーロ圏ZEW景況感指数       2.3      ▲8.9

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ユーロドルは強含み。10月独ZEW景況感指数が予想を上回ったうえ、同月ユーロ圏ZEW景況感指数が半年ぶりにプラスに転じたことを受けて全般ユーロ買いが先行。独長期金利の上昇に伴うユーロ買いも入り、20時30分過ぎに一時1.0579ドルまで値を上げた。
 NY市場に入ると、9月米小売売上高が予想を大幅に上回る強い数字だったことが伝わり、1.0538ドル付近まで売られたものの、下値は限定的だった。アジア時間に付けた日通し安値1.0533ドルが目先サポートとして働いたほか、欧州株価の上昇に伴うリスク・オンのドル売りが出て一時1.0595ドルと日通し高値を更新した。10月米NAHB住宅市場指数が予想を下回ったこともドル売りを誘った。
 主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは21時30分過ぎに106.53まで上昇したあと、1時30分前に106.02まで一転下落した。

・ドル円は底堅い。「日銀は2024年度の物価見通しを従来の1.9%から2%以上へ上方修正する公算が大きい」との一部報道を受けて、日銀の金融政策修正観測が広がると円買い・ドル売りが先行。19時過ぎに一時148.84円と日通し安値を更新した。
 ただ、148円台では押し目を拾いたい向きも多く、すぐに持ち直した。良好な米小売統計や米金利上昇も相場の支援材料となり、3時前には149.85円と日通し高値を更新した。

・ユーロ円は堅調。独経済指標の上振れをきっかけに買いが先行したものの、「日銀が物価見通しを上方修正へ」との観測報道が伝わると157.22円の本日安値まで急落した。
 ただ、ドル円と同様に下げは一時的だった。そのあとは欧州株高に伴うリスク・オンの円売りが優勢となり、1時過ぎに158.62円と本日高値を更新した。

・ロンドン株式相場は続伸。中東情勢の緊迫化や米長期金利の上昇などが相場の重しとなり反落して始まったものの、売り一巡後は買い戻しが優勢に。アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株が買われ、相場を下支えした。BPやシェルなどエネルギー株も堅調に推移し、相場の押し上げ要因となった。

・フランクフルト株式相場は小幅ながら続伸。中東情勢の緊迫化や米長期金利の上昇などが相場の重しとなり、しばらくは軟調に推移した。ただ、引けにかけては押し目買いなどが入り上げに転じた。個別ではエアバス(3.55%高)やポルシェ(1.11%高)、コンチネンタル(0.79%高)などの上昇が目立った。

・欧州債券相場は下落。良好な独経済指標を受けて独国債に売りが出た。米債安につれた面もあった。

(中村)
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