欧州マーケットダイジェスト・23日 株まちまち・金利低下・ドル安

(23日終値:24日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=149.70円(23日15時時点比▲0.23円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=159.70円(△1.12円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0668ドル(△0.0091ドル)
FTSE100種総合株価指数:7374.83(前営業日比▲27.31)
ドイツ株式指数(DAX):14800.72(△2.25)
10年物英国債利回り:4.599%(▲0.052%)
10年物独国債利回り:2.874%(▲0.015%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)        <発表値>    <前回発表値>
10月ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値)▲17.9      ▲17.8

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ユーロドルは底堅い。米10年債利回りが時間外取引で一時5.0187%前後と2007年7月以来の高水準を記録するとユーロ売り・ドル買いが先行。19時過ぎに一時1.0591ドル付近まで下押しした。
 ただ、アジア時間に付けた日通し安値1.0572ドルが目先サポートとして意識されると買い戻しが優勢に。米10年債利回りが4.82%台まで低下したこともユーロ買い・ドル売りを促した。3時前には一時1.0673ドルと9月21日以来約1カ月ぶりの高値を付けた。市場では「26日の欧州中央銀行(ECB)定例理事会を前にポジション調整目的のユーロ買いが入った」との声も聞かれた。

・ドル円は頭が重かった。米長期金利の上昇を手掛かりに欧州勢が円売り・ドル買いで参入すると一時149.99円付近まで値を上げたものの、週明け早朝取引で付けた150.11円がレジスタンスとして働くと伸び悩んだ。半面、日米金融政策の方向性の違いから押し目買い意欲も旺盛で、下押しも限られた。市場では「心理的節目である150円付近では政府・日銀による為替介入への警戒感も広がり、神経質な動きとなっているうえ、この日は主要な米経済指標の発表がなく、新規材料難から動きづらくなっている」との声が聞かれた。
 もっとも、NY市場に入ると米長期金利が急速に低下したためドル円にも売りが出た。オセアニア時間の安値149.74円を下抜けて一時149.65円と日通し安値を更新した。

・ユーロ円は堅調。時間外のダウ先物や欧州株相場の下落を受けて円買い・ユーロ売りが先行したものの、売り一巡後は買い戻しが優勢に。ユーロドルの上昇につれた買いが入ったほか、安く始まった米国株が持ち直したことが相場の支援材料となった。3時前には一時159.74円と8月31日以来の高値を付けた。

・ロンドン株式相場は4日続落し、8月25日以来約2カ月ぶりの安値で取引を終えた。中東情勢の緊迫が続く中、前週末の米国株や本日のアジア株相場の下落が相場の重しとなった。アストラゼネカなど医薬品株が売られたほか、リオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株が値下がりした。セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株も軟調だった。

・フランクフルト株式相場は4日ぶりに小反発。前週末の米国株や本日のアジア株相場の下落が相場の重しとなり、しばらくは軟調に推移したが、終盤買い戻しが優勢となった。前週末までに3日続落し約7カ月ぶりの安値を更新したあとだけに押し目買いなどが入ったようだ。

・欧州債券相場は上昇。米長期債相場が反発すると独国債にも買い戻しが入った。

(中村)
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