NYマーケットダイジェスト・8日 株まちまち・金利低下・円安

(8日終値)
ドル・円相場:1ドル=150.98円(前営業日比△0.61円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=161.69円(△0.79円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0709ドル(△0.0009ドル)
ダウ工業株30種平均:34112.27ドル(▲40.33ドル)
ナスダック総合株価指数:13650.41(△10.55)
10年物米国債利回り:4.49%(▲0.07%)
WTI原油先物12月限:1バレル=75.33ドル(▲2.04ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1957.8ドル(▲15.7ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)         <発表値>   <前回発表値>
MBA住宅ローン申請指数(前週比)    2.5%      ▲2.1%
9月米卸売売上高(前月比)       2.2%      2.0%・改

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は3日続伸。全般に手掛かり材料を欠くなか、日銀が金融緩和策を維持する姿勢を示していることもあり、欧米との金利差に着目した円売りが出やすい状況が続いた。米10年債利回りが低下した影響から節目の151.00円手前では伸び悩む場面もあったが、5時過ぎには151.06円まで本日高値を更新。1日以来となる151円台を回復した。
 なお、市場ではパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の発言内容に注目が集まっていたが、この日のあいさつでは金融政策や経済見通しについて言及しなかった。

・ユーロドルは3営業日ぶりに小幅反発。米長期金利が低下幅を拡大するなか、欧州時間まで売りが進んだ反動から買い戻しが入った。2時前には1.0716ドルまで上昇。もっとも、前日高値の1.0722ドル手前では伸び悩むなど、積極的に上値を試す展開にはならなかった。

・ユーロ円は5日続伸。対欧州通貨などを中心に円売りが進んだ流れに沿った。他のユーロクロスの上昇につれた買いも入り、2008年8月以来の高値となる161.73円まで上値を伸ばした。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は8営業日ぶりに反落。前日まで7日続伸した後だけに短期的な過熱感が意識され、総じて利益確定や持ち高調整売りが出やすかった。一時は150ドル超安まで下落する場面もあったが、その一方で米長期金利の低下によって株式の相対的な割高感が薄れるなか、下押したところでは押し目を拾う動きも見られた。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は9日続伸した。

・米国債券相場で長期ゾーンは続伸。10年債入札は「悪くない結果だった」と伝わった。前日の3年債入札に続いて、米国債の増発に伴う需給悪化への過度な懸念が後退し、債券買いを後押しした。

・原油先物相場は大幅続落。需要低迷の警戒感で中心限月としては一時7月中旬以来の安値水準となる75ドル割れまで下落した。米エネルギー情報局(EIA)が今年の国内原油生産量の予想を下方修正し、米石油協会(API)が発表した週間在庫統計で原油在庫が予想に反して大幅な積み増しとなり、石油需要減退への懸念が広がった。
 なお、本日予定されていたEIAの週間在庫統計の発表は同局のシステム更新の関係上、15日に延期された。

・金先物相場は3日続落。中東情勢の緊迫化も手がかりに10月に大幅に上昇したが、最近は地政学リスクへの過度な警戒感が緩み、株も買いが優勢になるなど全般投資家のリスク回避姿勢が後退したこともあり、金先物は3日連続で利益確定売りに押されている。また、米連邦準備制度理事会(FRB)高官らが相次いでインフレ高への警戒感を示したことも金の重しとなっている。

(岩間)
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