NYマーケットダイジェスト・10日 株高・金利上昇・円安
(10日終値)
ドル・円相場:1ドル=151.52円(前営業日比△0.17円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=161.93円(△0.47円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0686ドル(△0.0018ドル)
ダウ工業株30種平均:34283.10ドル(△391.16ドル)
ナスダック総合株価指数:13798.11(△276.66)
10年物米国債利回り:4.65%(△0.02%)
WTI原油先物12月限:1バレル=77.17ドル(△1.43ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1937.7ドル(▲32.1ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
11月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、速報値)
60.4 63.8
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は5日続伸。前日のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の発言を受けて、米金融引き締めの長期化観測が改めて意識されるなか、この日も日米金融政策の方向性の違いを手掛かりにした買いの流れが続いた。年初来の高値圏で推移している影響から政府・日銀による介入警戒感もあり、週末を控えた持ち高調整売りなども入ったが、下値の堅さを確認すると徐々に円売り・ドル買いが優勢に。米ミシガン大学が発表した11月の消費者期待インフレ率が1年先・5年先とも市場予想を上回り、米10年債利回りが低下幅を縮小したことなども支えに一時151.60円まで本日高値を更新した。
なお、取引時間の終盤には米格付け会社ムーディーズが米国の格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げたと伝わった。
・ユーロドルは反発。欧州時間は独長期金利の上昇を受けた買いが進み、23時前には一時1.0693ドルまで本日高値を更新。その後は米長期金利の低下幅縮小などで1.0660ドル台まで伸び悩む場面もあったが、引けにかけては米国株高を背景にしたリスクオンの買いが入り、再び下値を切り上げた。もっとも、この日は総じて値動きが鈍く、1.06ドル台後半でのレンジ内推移に終始した。
・ユーロ円は反発。ドル円の上昇や米株高などを手掛かりにした円売り・ユーロ買いが進み、2008年8月以来の高値となる161.95円まで値を上げた。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反発。前日に急上昇した米長期金利が落ち着いたことで、金利上昇を背景にした株売りの動きも一服。週末を控えた持ち高調整目的の買い戻しが優勢となった。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も反発した。
・米国債券相場で長期ゾーンは続落。週末を控えて持ち高調整目的の買いが先行したものの、米ミシガン大学が発表した11月の消費者期待インフレ率が予想を上回ると、米金融引き締めが長期化するとの思惑から売りが出た。また、米格付け会社ムーディーズが米国の格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げたことも材料視された。
・原油先物相場は続伸。前日同様に7月中旬以来の水準まで大きく値を下げた後の反動の買い戻しが続いた。今月26日に予定されている石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟の主要産油国で構成する「OPECプラス」会合で今後の生産方針について協議が行われるが、サウジアラビアが日量100万バレルの減産を継続するとの見方が強く、原油相場の支えとなっている。
・金先物相場は反落。前日引け後にパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)は「金融政策がインフレ目標達成のための十分なスタンスに到達したと確信を持てず、さらなる引き締めが適切になれば躊躇しない」との見解を示した。市場では米利上げサイクル終了の思惑が後退し、金相場は再び利食い売りに押された。米ミシガン大学が発表した消費者の期待インフレ率が1年先・5年先とも市場予想を上回ったことも金利を生まない金の売りを後押した。
(岩間)
ドル・円相場:1ドル=151.52円(前営業日比△0.17円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=161.93円(△0.47円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0686ドル(△0.0018ドル)
ダウ工業株30種平均:34283.10ドル(△391.16ドル)
ナスダック総合株価指数:13798.11(△276.66)
10年物米国債利回り:4.65%(△0.02%)
WTI原油先物12月限:1バレル=77.17ドル(△1.43ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1937.7ドル(▲32.1ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
11月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、速報値)
60.4 63.8
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は5日続伸。前日のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の発言を受けて、米金融引き締めの長期化観測が改めて意識されるなか、この日も日米金融政策の方向性の違いを手掛かりにした買いの流れが続いた。年初来の高値圏で推移している影響から政府・日銀による介入警戒感もあり、週末を控えた持ち高調整売りなども入ったが、下値の堅さを確認すると徐々に円売り・ドル買いが優勢に。米ミシガン大学が発表した11月の消費者期待インフレ率が1年先・5年先とも市場予想を上回り、米10年債利回りが低下幅を縮小したことなども支えに一時151.60円まで本日高値を更新した。
なお、取引時間の終盤には米格付け会社ムーディーズが米国の格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げたと伝わった。
・ユーロドルは反発。欧州時間は独長期金利の上昇を受けた買いが進み、23時前には一時1.0693ドルまで本日高値を更新。その後は米長期金利の低下幅縮小などで1.0660ドル台まで伸び悩む場面もあったが、引けにかけては米国株高を背景にしたリスクオンの買いが入り、再び下値を切り上げた。もっとも、この日は総じて値動きが鈍く、1.06ドル台後半でのレンジ内推移に終始した。
・ユーロ円は反発。ドル円の上昇や米株高などを手掛かりにした円売り・ユーロ買いが進み、2008年8月以来の高値となる161.95円まで値を上げた。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反発。前日に急上昇した米長期金利が落ち着いたことで、金利上昇を背景にした株売りの動きも一服。週末を控えた持ち高調整目的の買い戻しが優勢となった。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も反発した。
・米国債券相場で長期ゾーンは続落。週末を控えて持ち高調整目的の買いが先行したものの、米ミシガン大学が発表した11月の消費者期待インフレ率が予想を上回ると、米金融引き締めが長期化するとの思惑から売りが出た。また、米格付け会社ムーディーズが米国の格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げたことも材料視された。
・原油先物相場は続伸。前日同様に7月中旬以来の水準まで大きく値を下げた後の反動の買い戻しが続いた。今月26日に予定されている石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟の主要産油国で構成する「OPECプラス」会合で今後の生産方針について協議が行われるが、サウジアラビアが日量100万バレルの減産を継続するとの見方が強く、原油相場の支えとなっている。
・金先物相場は反落。前日引け後にパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)は「金融政策がインフレ目標達成のための十分なスタンスに到達したと確信を持てず、さらなる引き締めが適切になれば躊躇しない」との見解を示した。市場では米利上げサイクル終了の思惑が後退し、金相場は再び利食い売りに押された。米ミシガン大学が発表した消費者の期待インフレ率が1年先・5年先とも市場予想を上回ったことも金利を生まない金の売りを後押した。
(岩間)