ニューヨーク外国為替市場概況・14日 ドル円、7日ぶり反落

 14日のニューヨーク外国為替市場でドル円は7営業日ぶりに反落。終値は150.37円と前営業日NY終値(151.72円)と比べて1円35銭程度のドル安水準となった。10月米消費者物価指数(CPI)が前月比横ばい/前年比3.2%と予想の前月比0.1%/前年比3.3%を下回り、エネルギーと食品を除くコア指数が前月比0.2%/前年比4.0%と予想の前月比0.3%/前年比4.1%より弱い内容だったことが分かると、米長期金利の低下とともに全般ドル売りが優勢となった。5時30分過ぎに一時150.16円と日通し安値を更新した。
 なお、市場では「米連邦準備理事会(FRB)の積極的な利上げサイクルは終了した」との見方が浮上。米長期金利の指標となる米10年債利回りは一時4.4298%前後まで急低下した。

 ユーロドルは3日続伸。終値は1.0879ドルと前営業日NY終値(1.0698ドル)と比べて0.0181ドル程度のユーロ高水準だった。欧州時間発表の11月独ZEW景況感指数が予想を上回ったことを受けてユーロ買いが先行。米CPIの下振れをきっかけに全般ドル売りが活発化すると、一時1.0887ドルと8月31日以来の高値を更新した。市場では「200日移動平均線が位置する1.0803ドルを上抜けてたことでテクニカル的にも買いが入りやすかった」との声が聞かれた。
 主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時103.99と9月1日以来の低水準を付けた。

 ユーロ円も3日続伸。終値は163.60円と前営業日NY終値(162.31円)と比べて1円29銭程度のユーロ高水準。米インフレ指標の下振れを受けてダウ平均が一時590ドル超上昇すると、リスク・オンの円売りが優勢となり、2時前に163.82円と2008年8月以来の高値を更新した。
 ユーロ円以外のクロス円も堅調だった。ポンド円は一時188.29円と15年11月以来の高値、豪ドル円は97.94円と22年9月以来の高値、NZドル円は90.39円と15年5月以来の高値を更新した。また、スイスフラン円は一時169.40円と史上最高値を記録した。

本日の参考レンジ
ドル円:150.16円 - 151.78円
ユーロドル:1.0693ドル - 1.0887ドル
ユーロ円:162.21円 - 163.82円

(中村)
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