NYマーケットダイジェスト・16日 株小動き・金利低下・原油急落・円高
(16日終値)
ドル・円相場:1ドル=150.73円(前営業日比▲0.63円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=163.57円(▲0.63円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0852ドル(△0.0004ドル)
ダウ工業株30種平均:34945.47ドル(▲45.74ドル)
ナスダック総合株価指数:14113.67(△9.83)
10年物米国債利回り:4.43%(▲0.10%)
WTI原油先物12月限:1バレル=72.90ドル(▲3.76ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1987.3ドル(△23.0ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
前週分の米新規失業保険申請件数 23.1万件 21.8万件・改
11月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数
▲5.9 ▲9.0
10月米輸入物価指数(前月比) ▲0.8% 0.4%・改
10月米鉱工業生産指数(前月比) ▲0.6% 0.1%・改
設備稼働率 78.9% 79.5%・改
11月全米ホームビルダー協会(NAHB)住宅市場指数
34 40
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は反落。前週分の米新規失業保険申請件数や10月米輸入物価指数、11月米NAHB住宅市場指数が予想より弱い内容だったことが分かると米長期金利の低下とともに全般ドル売りが先行。0時30分過ぎに一時150.29円と日通し安値を更新した。
ただ、前日の安値150.06円がサポートとして働くと150.77円付近まで下げ渋った。米長期金利が低下幅を縮めたことも相場を下支えした。
・ユーロドルは小反発。低調な米経済指標が相次いだことでユーロ買い・ドル売りが優勢になると、一時1.0896ドルと8月31日以来の高値を付けたものの、節目の1.0900ドルを上抜けることは出来なかった。ユーロ円の下落につれたユーロ売り・ドル買いも出て、6時前には1.0845ドル付近まで押し戻された。
なお、メスター米クリーブランド連銀総裁は「さらなる利上げが必要かどうかは経済状況次第」と述べたほか、クック米連邦準備理事会(FRB)理事は「ソフトランディングは可能だと信じている」「リスクには両面性がある。バランスを取る必要」などと語った。
・ユーロ円は5日ぶりに反落。欧州市場序盤に一時164.30円と2008年8月以来の高値を更新したものの、NY市場に入ると下落した。足もとで相場上昇が続いたあとだけに利益確定目的の売りが出たほか、米国株相場の失速を受けてロングポジションを手仕舞う動きが進んだ。1時30分過ぎには一時163.26円と日通し安値を更新した。
資源国のクロス円も軟調だった。WTI原油先物価格が一時6%近く急落すると産油国通貨とされるカナダドルなどに売りが集まった。カナダドル円は一時109.29円まで値を下げたほか、豪ドル円は97.24円、NZドル円は89.86円、南アフリカランド円は8.17円まで売られた。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は5日ぶりに反落。決算内容が嫌気されたシスコシステムズやウォルマートなどが売られ、相場の重しとなった。このところ相場上昇が続いたあとだけに、利益確定や持ち高調整の売りも出やすかった。半面、米長期金利の低下が相場の下支え要因となったため、下値は限られた。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は小幅ながら3日続伸した。
・米国債券相場で長期ゾーンは反発。低調な米経済指標が相次いだことで債券買いが広がった。
・原油先物相場は大幅に続落。米国の産油量が今年は過去最大という見通しや、週間在庫統計で原油積み増し幅の拡大が需給の緩みを意識させた。前週分の新規失業保険申請件数が予想より悪かったことで経済活動の減速懸念が高まり、一気に売り圧力が強まった。下落局面では、中国で産業用燃料の重要が減少していることも売り材料とされたもよう。ロングの投げも巻き込んで一時72.10ドル台、前日比では約5.9%安まで下げ幅を広げた。
・金先物相場は反発。前週分の新規失業保険申請件数が市場予想より悪いことが分かると金買いが先行。米・中長期金利が低下し、為替ではドル安が進行したことが、金利を生まずドル建てでもある金にとって押し上げ要因となった。一時1991ドル台まで買われ、節目2000ドルが視野に入りつつあったところで上昇が一服した。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=150.73円(前営業日比▲0.63円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=163.57円(▲0.63円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0852ドル(△0.0004ドル)
ダウ工業株30種平均:34945.47ドル(▲45.74ドル)
ナスダック総合株価指数:14113.67(△9.83)
10年物米国債利回り:4.43%(▲0.10%)
WTI原油先物12月限:1バレル=72.90ドル(▲3.76ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1987.3ドル(△23.0ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
前週分の米新規失業保険申請件数 23.1万件 21.8万件・改
11月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数
▲5.9 ▲9.0
10月米輸入物価指数(前月比) ▲0.8% 0.4%・改
10月米鉱工業生産指数(前月比) ▲0.6% 0.1%・改
設備稼働率 78.9% 79.5%・改
11月全米ホームビルダー協会(NAHB)住宅市場指数
34 40
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は反落。前週分の米新規失業保険申請件数や10月米輸入物価指数、11月米NAHB住宅市場指数が予想より弱い内容だったことが分かると米長期金利の低下とともに全般ドル売りが先行。0時30分過ぎに一時150.29円と日通し安値を更新した。
ただ、前日の安値150.06円がサポートとして働くと150.77円付近まで下げ渋った。米長期金利が低下幅を縮めたことも相場を下支えした。
・ユーロドルは小反発。低調な米経済指標が相次いだことでユーロ買い・ドル売りが優勢になると、一時1.0896ドルと8月31日以来の高値を付けたものの、節目の1.0900ドルを上抜けることは出来なかった。ユーロ円の下落につれたユーロ売り・ドル買いも出て、6時前には1.0845ドル付近まで押し戻された。
なお、メスター米クリーブランド連銀総裁は「さらなる利上げが必要かどうかは経済状況次第」と述べたほか、クック米連邦準備理事会(FRB)理事は「ソフトランディングは可能だと信じている」「リスクには両面性がある。バランスを取る必要」などと語った。
・ユーロ円は5日ぶりに反落。欧州市場序盤に一時164.30円と2008年8月以来の高値を更新したものの、NY市場に入ると下落した。足もとで相場上昇が続いたあとだけに利益確定目的の売りが出たほか、米国株相場の失速を受けてロングポジションを手仕舞う動きが進んだ。1時30分過ぎには一時163.26円と日通し安値を更新した。
資源国のクロス円も軟調だった。WTI原油先物価格が一時6%近く急落すると産油国通貨とされるカナダドルなどに売りが集まった。カナダドル円は一時109.29円まで値を下げたほか、豪ドル円は97.24円、NZドル円は89.86円、南アフリカランド円は8.17円まで売られた。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は5日ぶりに反落。決算内容が嫌気されたシスコシステムズやウォルマートなどが売られ、相場の重しとなった。このところ相場上昇が続いたあとだけに、利益確定や持ち高調整の売りも出やすかった。半面、米長期金利の低下が相場の下支え要因となったため、下値は限られた。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は小幅ながら3日続伸した。
・米国債券相場で長期ゾーンは反発。低調な米経済指標が相次いだことで債券買いが広がった。
・原油先物相場は大幅に続落。米国の産油量が今年は過去最大という見通しや、週間在庫統計で原油積み増し幅の拡大が需給の緩みを意識させた。前週分の新規失業保険申請件数が予想より悪かったことで経済活動の減速懸念が高まり、一気に売り圧力が強まった。下落局面では、中国で産業用燃料の重要が減少していることも売り材料とされたもよう。ロングの投げも巻き込んで一時72.10ドル台、前日比では約5.9%安まで下げ幅を広げた。
・金先物相場は反発。前週分の新規失業保険申請件数が市場予想より悪いことが分かると金買いが先行。米・中長期金利が低下し、為替ではドル安が進行したことが、金利を生まずドル建てでもある金にとって押し上げ要因となった。一時1991ドル台まで買われ、節目2000ドルが視野に入りつつあったところで上昇が一服した。
(中村)