NYマーケットダイジェスト・17日 株小動き・原油高・円高・ドル安

(17日終値)
ドル・円相場:1ドル=149.63円(前営業日比▲1.10円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=163.27円(▲0.30円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0915ドル(△0.0063ドル)
ダウ工業株30種平均:34947.28ドル(△1.81ドル)
ナスダック総合株価指数:14125.48(△11.81)
10年物米国債利回り:4.43%(横ばい)
WTI原油先物12月限:1バレル=75.89ドル(△2.99ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1984.7ドル(▲2.6ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)         <発表値>   <前回発表値>
10月米住宅着工件数         137.2万件    134.6万件・改
   建設許可件数         148.7万件    147.1万件・改

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は続落。米長期金利の指標となる米10年債利回りが一時4.3772%前後と約2カ月ぶりの低水準を付けると円買い・ドル売りが先行。市場では「海外勢が長期休暇に入り始める感謝祭を来週に控えて、積み上がった円売りポジションを解消する動きが広がった」との声も聞かれた。節目の150円を割り込むとストップロスを巻き込んで、22時過ぎに一時149.20円まで値を下げた。
 ただ、売り一巡後は下げ渋る展開に。10月米住宅着工件数/建設許可件数が予想を上回ったことが伝わると、米10年債利回りが上昇に転じドル買い戻しを誘った。1時30分過ぎには149.88円付近まで下値を切り上げた。
 なお、デイリー米サンフランシスコ連銀総裁は講演で「米連邦準備理事会(FRB)は待つという大胆さが必要」と発言し、追加利上げに慎重な姿勢を示した一方、コリンズ米ボストン連銀総裁はインタビューで「追加利上げは選択肢から外していない」との認識を示した。

・ユーロドルは続伸。欧州市場序盤に一時1.0825ドルと日通し安値を付けたものの、売り一巡後は買い戻しが優勢に。米長期金利の低下をきっかけにユーロ買い・ドル売りが入ったほか、欧州株相場の上昇を背景にリスク・オンのドル売りが出た。前日の高値1.0896ドルを上抜けると一時1.0916ドルと8月31日以来の高値を更新した。
 米格付け会社ムーディーズがイタリアの格付け見通しを「ネガティブ」から「安定的」に引き上げたことも相場の支援材料。

・ユーロ円は続落。今週に入り、2008年8月以来の高値を連日で更新していただけに利益確定目的の売りが出やすかった。来週の感謝祭を前にロングポジションを手仕舞う動きも進み、22時前に一時162.16円と日通し安値を更新した。
 ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢に。ドル円の下げ渋りやユーロドルの上昇につれた買いが入り、163円台前半まで持ち直した。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は小反発。FRBの利上げ局面が終了したとの見方が相場を下支えした半面、週末を控えたポジション調整目的の売りが出たため、大きな方向感は出なかった。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は小幅ながら4日続伸した。

・米国債券相場で長期ゾーンは横ばい。FRBの利上げ局面が終了したとの見方から買いが先行すると、利回りは一時4.3772%前後と約2カ月ぶりの低水準を付けた。ただ、そのあとは週末を控えたポジション調整目的の売りが広がり値を消した。

・原油先物相場は大幅に反発。前日に4カ月ぶりの安値圏まで下げ、本日は値ごろ感から買いが先行。石油輸出国機構(OPEC)関係筋からの話として「OPECと他の主要産油国でつくるOPECプラスが26日に開く会合では、減産幅の拡大について検討」が伝わると上昇に勢いが増した。一時76ドル手前まで上げ幅を広げて終えた。

・金先物相場は小幅に反落。時間外では米10年債利回りの低下を受け、金利を生まない金の上昇圧力が再び強まった。しかしながら、節目の2000ドルが意識されたところから失速。週末を控えた利益確定の売りや10月米住宅着工件数が予想より強かったことも重しとなり、前日比マイナスに沈んで終えた。


(中村)
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