欧州マーケットダイジェスト・20日 株まちまち・金利上昇・円高・ドル安

(20日終値:21日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=148.35円(20日15時時点比▲0.73円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=162.26円(▲0.52円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0937ドル(△0.0018ドル)
FTSE100種総合株価指数:7496.36(前営業日比▲7.89)
ドイツ株式指数(DAX):15901.33(▲17.83)
10年物英国債利回り:4.125%(△0.021%)
10年物独国債利回り:2.611%(△0.023%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)        <発表値>    <前回発表値>
10月独生産者物価指数(PPI)
前月比                ▲0.1%     ▲0.2%
9月ユーロ圏建設支出
前月比                0.4%      ▲1.1%
前年比                ▲0.3%     0.0%・改

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は軟調だった。米国の利上げ打ち止めへの思惑から、この日も円買い・ドル売りが続いた。20時30分過ぎに一時148.10円と10月3日以来の安値を付けた。
 米商品先物取引委員会(CFTC)が17日発表した14日時点の建玉報告によると、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の通貨先物市場で非商業部門(投機筋)の円の対ドル持ち高は売りと買いの差し引きで13万249枚の売り越し(ドル円のロング)と2017年11月以来の大きさとなった。市場では「海外勢が長期休暇に入り始める感謝祭を控えて、積み上がった円売りポジションを解消する動きが広がった」との指摘もあった。
 ただ、NYの取引時間帯に入ると下げ渋る展開に。米10年債利回りが上昇に転じたことなどが相場を下支えし、23時30分前には148.69円付近まで下げ幅を縮めた。

・ユーロドルは底堅い動き。米国のインフレ鈍化が意識され、米連邦準備理事会(FRB)による利上げ局面が終わったとの見方からユーロ買い・ドル売りが優勢となった。米国株相場の上昇を背景にリスク・オンのドル売りも出て一時1.0952ドルと8月15日以来の高値を付けた。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時103.39と9月1日以来の低水準を付けた。
 なお、ウンシュ・ベルギー中銀総裁は「利下げリスクへの賭けが、逆に利上げを促している」「12月と1月は政策金利を据え置くべき」などと述べたと伝わった。

・ユーロ円は下落。ドル円の下落につれた円買いが優勢となり、20時30分過ぎに一時161.78円と日通し安値を付けた。ただ、NY市場に入るとドル円の下げ渋りにつれて162.44円付近まで下値を切り上げた。

・ロンドン株式相場は小反落。足もとで相場上昇が続いたあとだけに利益確定目的の売りが出た。ただ、押し目を拾いたい向きは多く下値は限定的だった。アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株が売られたほか、アシュテッド・グループなど資本財サービス株の一角に売りが出た。半面、原油高を背景にBPやシェルなどエネルギー株が買われた。

・フランクフルト株式相場は6日ぶりに反落。前週末までに5日続伸した反動で利食い売りなどが出た。個別ではバイエル(17.96%安)やヘンケル(1.99%安)、バイヤスドルフ(0.96%安)などの下げが目立った。半面、メルク(2.61%高)やザランド(2.17%高)などは買われた。

・欧州債券相場は下落。

(中村)
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