NYマーケットダイジェスト・20日 株高・円高・ドル安

(20日終値)
ドル・円相場:1ドル=148.39円(前営業日比▲1.24円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=162.32円(▲0.95円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0940ドル(△0.0025ドル)
ダウ工業株30種平均:35151.04ドル(△203.76ドル)
ナスダック総合株価指数:14284.54(△159.06)
10年物米国債利回り:4.42%(▲0.01%)
WTI原油先物12月限:1バレル=77.60ドル(△1.71ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1980.3ドル(▲4.4ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)         <発表値>   <前回発表値>
10月米景気先行指標総合指数(前月比) ▲0.8%     ▲0.7%

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は3日続落。米利上げ打ち止め観測などを背景に円買い・ドル売りが先行。20時30分過ぎに一時148.10円と10月3日以来の安値を付けた。市場では「今週は米感謝祭を控えていることから、ポジション調整目的の円買い・ドル売りが中心となっている」との声が聞かれた。
 米商品先物取引委員会(CFTC)が17日発表した14日時点の建玉報告によると、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の通貨先物市場で非商業部門(投機筋)の円の対ドル持ち高は売りと買いの差し引きで13万249枚の売り越し(ドル円のロング)と2017年11月以来の大きさとなったことが伝わっている。
 なお、米10年債利回りが上昇に転じた場面では148.69円付近まで下げ渋る場面もあったが、戻りは鈍かった。好調な米20年債入札をきっかけに米10年債利回りが再び低下したことなどが相場の重しとなり、148.15円付近まで押し戻された。

・ユーロドルは3日続伸。米連邦準備理事会(FRB)の利上げ局面が終了したとの見方からユーロ買い・ドル売りが優勢となった。米国株相場の上昇を背景にリスク・オンのドル売りも出て一時1.0952ドルと8月15日以来の高値を付けた。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時103.38と9月1日以来の低水準を付けた。

・ユーロ円は3日続落。ドル円の下落につれた売りが優勢となり、20時30分過ぎに一時161.78円と日通し安値を付けたものの、売り一巡後は徐々に下値を切り上げた。ユーロドルの上昇につれた買いが入り、162円台半ばまで下げ渋った。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は続伸。FRBの利上げ局面が終了したとの見方から、この日も買いが続いた。ChatGPTを運営する「オープンAI」を退職したサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)がマイクロソフトの新しいAI研究チームに加入すると伝わり、マイクロソフト株が急伸。ダウ平均の上昇をけん引した。アナリストが投資判断を引き上げたボーイングも買われ、相場の押し上げ要因となった。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は5日続伸した。

・米国債券相場で長期ゾーンは上昇。しばらくはもみ合いの展開が続いていたが、好調な20年債入札をきっかけに債券買いが強まると上げに転じた。

・原油先物相場は続伸。先週末に流れた石油輸出国機構(OPEC)プラスによる減産幅拡大のニュースが支えとなり、原油先物価格は本日も値幅を伴って続伸した。9月後半から原油先物価格は約20%下がったこともあり、利食いも含め買われやすい状況だったとの声も一部では聞こえた。

・金先物相場は続落。先週は大幅低下した米長期金利が週明けはやや上昇すると、この動きに連れて、金利のつかない金先物は続落してはじまった。もっとも、米20年債の入札が好結果だったと伝わると、一転米国債が買われ(長期金利は低下し)たことで、金先物も下げ幅を縮小して引けた。

(中村)
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