欧州マーケットダイジェスト・23日 株高・金利上昇・円安

(23日終値:24日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=149.62円(23日15時時点比△0.63円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=166.16円(△0.61円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0905ドル(▲0.0005ドル)
FTSE100種総合株価指数:7483.58(前営業日比△14.07)
ドイツ株式指数(DAX):15994.73(△36.91)
10年物英国債利回り:4.257%(△0.102%)
10年物独国債利回り:2.619%(△0.059%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)        <発表値>    <前回発表値>
11月仏企業景況感指数         97         98
11月仏製造業PMI速報値        42.6        42.8
11月仏サービス部門PMI速報値     45.3        45.2
スウェーデン中銀、政策金利    4.00%で据え置き   4.00%
11月独製造業PMI速報値        42.3        40.8
11月独サービス部門PMI速報値     48.7        48.2
11月ユーロ圏製造業PMI速報値     43.8        43.1
11月ユーロ圏サービス部門PMI速報値  48.2        47.8
11月英製造業PMI速報値        46.7        44.8
11月英サービス部門PMI速報値     50.5        49.5

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は底堅い動き。アジア時間に一時148.89円と日通し安値を付けたものの、一目均衡表雲の上限148.83円がサポートとして働くと買い戻しが優勢に。前日の米国株や本日の欧州株相場の上昇を背景にリスク・オンの円売りも出て、0時過ぎに一時149.69円と日通し高値を更新した。もっとも、米国市場が感謝祭の祝日で休場となる中、上昇のスピードは緩やかだった。
 なお、市場では「一目均衡表転換線と基準線が合わせて位置している149.53円が重要なポイント」との指摘があった。

・ユーロドルは伸び悩み。11月仏製造業・サービス部門購買担当者景気指数(PMI)速報値が予想を下回るとユーロ売りが出たものの、その後発表の11月独製造業・サービス部門PMI速報値が予想を上回るとユーロ買いで反応。一時1.0930ドルと日通し高値を付けた。
 ただ、NY市場では米国市場が休場で商いが低調となる中、ユーロ売り・ドル買いが進行。23時30分前に一時1.0887ドル付近まで下押しした。

・ユーロ円は強含み。欧州株相場の上昇を背景にリスク・オンの円売りが優勢となった。0時30分前に一時163.19円と日通し高値を付けた。

・トルコリラ円は一時5.19円まで上昇した。トルコ中銀はこの日、政策金利を現行の35.00%から40.00%に引き上げることを決めたと発表。市場の予想を上回る大幅な利上げとなったことで、リラを買う動きが広がった。対ドルでも一時28.6029リラまで値を上げた。
 ただ、声明では「委員会は物価安定という主目標に沿って、あらゆる手段を断固として使い続ける」と指摘した一方、金融引き締めペースの減速を表明。リラ買いの勢いは長続きしなかった。

・スウェーデンクローナは下落。スウェーデン中銀(リクスバンク)はこの日、政策金利を現行の4.00%に据え置くことを決めたと発表。市場の利上げ予想に反して、据え置きとなったことからクローナ売りで反応した。対ユーロでは一時11.4635クローナ、対ドルでは10.5181クローナ、対円では14.20円付近まで値を下げた。

・ロンドン株式相場は4日ぶりに反発。前日の米株式相場の上昇が投資家心理の支えとなり、買いが優勢となった。ただ、本日は米国市場が休場とあって商いは低調だった。BPやシェルなどエネルギー株が買われたほか、アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株が値上がりした。半面、セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株が売られた。

・フランクフルト株式相場は続伸。前日の米株式相場の上昇が投資家心理の改善につながり買いが広がった。ただ、本日はNY市場が感謝祭の祝日で休場だったため、上値は限られた。個別ではドイツ証券取引所(1.07%高)やコメルツ銀行(0.95%高)、SAP(0.95%高)などの上昇が目立った。半面、ポルシェ(4.28%安)やラインメタル(1.90%安)などが値下がりした。

・欧州債券相場は下落。

(中村)
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