29日香港株=反発して始まるか、米長期金利の上昇が支え

 29日の香港市場は反発して始まるか。前日のハンセン指数は3営業日続落し、終値は10日以来の安値圏だっただけに、値ごろ感が強まった銘柄を中心に買い直しが入りやすい。米国の利上げ局面が終了するとの見方から28日のNY市場で米長期金利が低下し、株式相場が上昇した流れを引き継ぐだろう。

 米連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事は28日の講演で、インフレ抑制のためのこれまでの政策に自信を示し、今後3-5カ月の間にインフレ鈍化が続くなら利下げ転換もあり得るとした。長期金利の指標となる米10年債利回りは前日の4.388%から4.327%に低下した。

 もっとも、買い一巡後は上値が重い展開があり得る。重要イベントを前に、結果を見極めたい投資家は積極的な買いを手控えそうだ。きょうは米地区連銀経済報告(ベージュブック)が発表される。30日は中国の11月の製造業購買担当者景気指数(PMI)が発表されるほか、石油輸出国機構(OPEC)と非加盟の産油国で構成する「OPECプラス」の会合が予定されている。

 28日のNY株式相場はダウ平均が反発し、ハイテク株主体のナスダック総合も3営業日ぶりに反発した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。英金融大手のHSBC(00005)、大型ネット株のテンセント(00700)とアリババ集団(09988)が香港終値を上回った半面、2023年7-9月期決算を発表した美団(03690)は大幅に下回って引けた。
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