欧州マーケットダイジェスト・1日 株高・金利低下・ユーロ安・円高
(1日終値:2日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=146.85円(1日15時時点比▲1.20円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=159.80円(▲1.74円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0881ドル(▲0.0030ドル)
FTSE100種総合株価指数:7529.35(前営業日比△75.60)
ドイツ株式指数(DAX):16397.52(△182.09)
10年物英国債利回り:4.140%(▲0.036%)
10年物独国債利回り:2.362%(▲0.085%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標) <発表値> <前回発表値>
11月英ネーションワイド住宅価格指数
前月比 0.2% 0.9%
11月仏製造業PMI改定値 42.9 42.6
11月独製造業PMI改定値 42.6 42.3
11月ユーロ圏製造業PMI改定値 44.2 43.8
11月英製造業PMI改定値 47.2 46.7
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ユーロドルは頭が重かった。今週発表されたユーロ圏インフレ指標が予想を下回ったことを受けて、この日も欧州のインフレ鈍化を意識したユーロ売りが先行した。ビルロワドガロー仏中銀総裁が「現時点では利下げを検討する用意はないが、2024年に利下げの問題を検討する可能性がある」「何らかの衝撃がない限り、利上げはもはや完了した」などと発言すると、欧州中央銀行(ECB)の利下げ転換が意識されて、ユーロ売りが加速した。1時過ぎには一時1.0829ドルと日通し安値を更新した。
なお、ユーロ豪ドルは1.6305豪ドル、ユーロNZドルは1.7536NZドル、ユーロポンドは0.8567ポンド、ユーロカナダドルは1.4640カナダドル、ユーロスイスフランは0.9450スイスフランまで下落するなど、ユーロ全面安の展開となった。
・ユーロ円は大幅安。日本時間夕刻に一時161.78円と日通し高値を付けたものの、買い一巡後はさえない展開に。欧州のインフレ鈍化を意識したユーロ売りが出たほか、仏中銀総裁の発言をきっかけにECBの利下げ転換が意識されるとユーロ売りが加速した。3時過ぎには一時159.75円と11月3日以来の安値を更新した。
・ドル円は下落。米重要指標の発表やパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演を控えて様子見ムードが広がる中、しばらくは148.00円挟みのもみ合いが続いた。
ただ、24時発表の11月米ISM製造業景況指数が46.7と予想の47.6を下回ったことが伝わると、円買い・ドル売りが優勢となった。米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.2147%前後と9月8日以来約3カ月ぶりの低水準を付けたことも相場の重しとなり、3時過ぎに一時146.69円と日通し安値を更新した。
なお、パウエルFRB議長は講演で「金融緩和の時期を推測するのは時期尚早」と述べ、早期の利下げ転換を織り込む市場をけん制。「適切だと判断すればさらに金融政策を引き締める用意がある」と従来通りの発言を繰り返した。当初はドル買い戻しが先行し、147.84円付近まで下げ渋る場面もあったが、戻りは鈍かった。
市場では「米国で利上げ局面が終了したとの見方は根強く、ドルの戻りを売りたい向きは多い」との声が聞かれた。米ウォールストリート・ジャーナルのFEDウォッチャー、ニック・ティミラオス氏は「FRBの利上げはおそらく終了した。しかし当局者はそう言いたがらない」と指摘している。
・ロンドン株式相場は続伸し、10月18日以来の高値で取引を終えた。前日のダウ平均が年初来高値を更新するなど、米国株相場が底堅く推移する中、英国株にも買いが波及した。リオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株が買われたほか、セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株が値上がりした。
・フランクフルト株式相場は4日続伸し、7月31日以来の高値となった。前日のダウ平均が年初来高値を更新したことを受けて、独株にも買いが先行。今週発表されたユーロ圏のインフレ指標が予想を下回ったことで、欧州のインフレ鈍化を意識した買いも続いた。個別ではコベストロ(5.81%高)やシーメンス・エナジー(4.18%高)、ボノビア(4.04%高)などの上昇が目立った。
・欧州債券相場は上昇。仏中銀総裁の発言を受けて、ECBの利下げ転換が意識されると独国債に買いが集まった。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=146.85円(1日15時時点比▲1.20円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=159.80円(▲1.74円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0881ドル(▲0.0030ドル)
FTSE100種総合株価指数:7529.35(前営業日比△75.60)
ドイツ株式指数(DAX):16397.52(△182.09)
10年物英国債利回り:4.140%(▲0.036%)
10年物独国債利回り:2.362%(▲0.085%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標) <発表値> <前回発表値>
11月英ネーションワイド住宅価格指数
前月比 0.2% 0.9%
11月仏製造業PMI改定値 42.9 42.6
11月独製造業PMI改定値 42.6 42.3
11月ユーロ圏製造業PMI改定値 44.2 43.8
11月英製造業PMI改定値 47.2 46.7
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ユーロドルは頭が重かった。今週発表されたユーロ圏インフレ指標が予想を下回ったことを受けて、この日も欧州のインフレ鈍化を意識したユーロ売りが先行した。ビルロワドガロー仏中銀総裁が「現時点では利下げを検討する用意はないが、2024年に利下げの問題を検討する可能性がある」「何らかの衝撃がない限り、利上げはもはや完了した」などと発言すると、欧州中央銀行(ECB)の利下げ転換が意識されて、ユーロ売りが加速した。1時過ぎには一時1.0829ドルと日通し安値を更新した。
なお、ユーロ豪ドルは1.6305豪ドル、ユーロNZドルは1.7536NZドル、ユーロポンドは0.8567ポンド、ユーロカナダドルは1.4640カナダドル、ユーロスイスフランは0.9450スイスフランまで下落するなど、ユーロ全面安の展開となった。
・ユーロ円は大幅安。日本時間夕刻に一時161.78円と日通し高値を付けたものの、買い一巡後はさえない展開に。欧州のインフレ鈍化を意識したユーロ売りが出たほか、仏中銀総裁の発言をきっかけにECBの利下げ転換が意識されるとユーロ売りが加速した。3時過ぎには一時159.75円と11月3日以来の安値を更新した。
・ドル円は下落。米重要指標の発表やパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演を控えて様子見ムードが広がる中、しばらくは148.00円挟みのもみ合いが続いた。
ただ、24時発表の11月米ISM製造業景況指数が46.7と予想の47.6を下回ったことが伝わると、円買い・ドル売りが優勢となった。米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.2147%前後と9月8日以来約3カ月ぶりの低水準を付けたことも相場の重しとなり、3時過ぎに一時146.69円と日通し安値を更新した。
なお、パウエルFRB議長は講演で「金融緩和の時期を推測するのは時期尚早」と述べ、早期の利下げ転換を織り込む市場をけん制。「適切だと判断すればさらに金融政策を引き締める用意がある」と従来通りの発言を繰り返した。当初はドル買い戻しが先行し、147.84円付近まで下げ渋る場面もあったが、戻りは鈍かった。
市場では「米国で利上げ局面が終了したとの見方は根強く、ドルの戻りを売りたい向きは多い」との声が聞かれた。米ウォールストリート・ジャーナルのFEDウォッチャー、ニック・ティミラオス氏は「FRBの利上げはおそらく終了した。しかし当局者はそう言いたがらない」と指摘している。
・ロンドン株式相場は続伸し、10月18日以来の高値で取引を終えた。前日のダウ平均が年初来高値を更新するなど、米国株相場が底堅く推移する中、英国株にも買いが波及した。リオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株が買われたほか、セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株が値上がりした。
・フランクフルト株式相場は4日続伸し、7月31日以来の高値となった。前日のダウ平均が年初来高値を更新したことを受けて、独株にも買いが先行。今週発表されたユーロ圏のインフレ指標が予想を下回ったことで、欧州のインフレ鈍化を意識した買いも続いた。個別ではコベストロ(5.81%高)やシーメンス・エナジー(4.18%高)、ボノビア(4.04%高)などの上昇が目立った。
・欧州債券相場は上昇。仏中銀総裁の発言を受けて、ECBの利下げ転換が意識されると独国債に買いが集まった。
(中村)