NYマーケットダイジェスト・1日 ダウ年初来高値・金利低下・ドル安
【※米国債券相場 利回り水準部分の日付を修正します。】
(1日終値)
ドル・円相場:1ドル=146.82円(前営業日比▲1.38円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=159.75円(▲1.62円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0884ドル(▲0.0004ドル)
ダウ工業株30種平均:36245.50ドル(△294.61ドル)
ナスダック総合株価指数:14305.03(△78.81)
10年物米国債利回り:4.20%(▲0.12%)
WTI原油先物1月限:1バレル=74.07ドル(▲1.89ドル)
金先物2月限:1トロイオンス=2089.7ドル(△32.5ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は反落。11月米ISM製造業景況指数が46.7と予想の47.6を下回ったことが伝わると、円買い・ドル売りが先行。米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.1956%前後と9月8日以来約3カ月ぶりの低水準を付けたことも相場の重しとなり、3時30分過ぎに一時146.66円と9月12日以来の安値を更新した。
なお、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は講演で「金融緩和の時期を推測するのは時期尚早」と述べ、早期の利下げ転換を織り込む市場をけん制。「適切だと判断すればさらに金融政策を引き締める用意がある」と従来通りの発言を繰り返した。当初はドル買いで反応し、147.84円付近まで下げ渋る場面もあったが、戻りは鈍かった。
市場では「警戒していたほどタカ派ではなかった」との見方があったほか、「来年、米消費や生産が減速する」と述べたことが材料視されたようだ。「米国で利上げ局面が終了したとの見方は根強く、ドルの戻りを売りたい向きは多い」との指摘もあった。
・ユーロドルは小幅ながら3日続落。今週発表されたユーロ圏インフレ指標が予想を下回ったことを受けて、この日も欧州のインフレ鈍化を意識したユーロ売りが先行した。ビルロワドガロー仏中銀総裁が「現時点では利下げを検討する用意はないが、2024年に利下げの問題を検討する可能性がある」「何らかの衝撃がない限り、利上げはもはや完了した」などと発言すると、欧州中央銀行(ECB)の利下げ転換が意識されて、ユーロ売りが加速した。1時過ぎには一時1.0829ドルと日通し安値を更新した。
ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢となり、4時前には1.0893ドル付近まで下げ渋った。パウエルFRB議長が市場の早期利下げ観測をけん制しながらも、現行の金融政策を「十分に引き締め的」と表現し、「米消費や生産が減速する」との見通しを示したことでドル売りが進んだ。
・ユーロ円は5日続落。欧州のインフレ鈍化を意識したユーロ売りが出たほか、仏中銀総裁の発言をきっかけにECBの利下げ転換が意識されるとユーロ売りが優勢となった。5時前には一時159.65円と11月3日以来の安値を更新した。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は4日続伸し、昨年1月以来約1年11カ月ぶりの高値となった。パウエルFRB議長の発言が「市場が警戒していたほどタカ派ではなかった」との見方から、株買いが優勢となった。11月米ISM製造業景況指数が予想を下回り、米長期金利が低下したことも相場の追い風。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数も年初来高値を更新した。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は3日ぶりに反発し、7月以来の高値で取引を終えた。
・米国債券相場で長期ゾーンは反発。11月米ISM製造業景況指数が予想を下回ったことで買いが広がった。パウエルFRB議長が市場の早期利下げ観測をけん制しながらも、現行の金融政策を「十分に引き締め的」と表現し、「米消費や生産が減速する」との見通しを示したことも相場の押し上げ要因。利回りは一時4.1956%前後と9月1日以来、3カ月ぶりの低水準を付けた。
・原油先物相場は続落。石油輸出国機構(OPEC)加盟国と非OPEC主要参加国による枠組みOPECプラスは昨日開催の会合で、各国が自主減産により価格を下支えする方針を確認。しかし協調減産の合意に至らず、価格下支えの措置に関する不透明感が残り原油相場を圧迫している。本日発表の米ISM製造業景況指数が弱い結果となったことも製造セクターにおけるエネルギー需要の先行きに対する不安を高め嫌気された。
・金先物相場は大幅に反発。予想を下回った11月米ISM製造業景況指数を受けた米金利低下が支援材料。金利が付かない資産である金の相対的な投資妙味が増すとして買いを集めた。米金利低下を受けたドル安でドル建て金相場に割安感が生じたことも支えとなった。米指標悪化が、リスク回避資産である金を買う動きを促した面もある。
(中村)
(1日終値)
ドル・円相場:1ドル=146.82円(前営業日比▲1.38円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=159.75円(▲1.62円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0884ドル(▲0.0004ドル)
ダウ工業株30種平均:36245.50ドル(△294.61ドル)
ナスダック総合株価指数:14305.03(△78.81)
10年物米国債利回り:4.20%(▲0.12%)
WTI原油先物1月限:1バレル=74.07ドル(▲1.89ドル)
金先物2月限:1トロイオンス=2089.7ドル(△32.5ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は反落。11月米ISM製造業景況指数が46.7と予想の47.6を下回ったことが伝わると、円買い・ドル売りが先行。米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.1956%前後と9月8日以来約3カ月ぶりの低水準を付けたことも相場の重しとなり、3時30分過ぎに一時146.66円と9月12日以来の安値を更新した。
なお、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は講演で「金融緩和の時期を推測するのは時期尚早」と述べ、早期の利下げ転換を織り込む市場をけん制。「適切だと判断すればさらに金融政策を引き締める用意がある」と従来通りの発言を繰り返した。当初はドル買いで反応し、147.84円付近まで下げ渋る場面もあったが、戻りは鈍かった。
市場では「警戒していたほどタカ派ではなかった」との見方があったほか、「来年、米消費や生産が減速する」と述べたことが材料視されたようだ。「米国で利上げ局面が終了したとの見方は根強く、ドルの戻りを売りたい向きは多い」との指摘もあった。
・ユーロドルは小幅ながら3日続落。今週発表されたユーロ圏インフレ指標が予想を下回ったことを受けて、この日も欧州のインフレ鈍化を意識したユーロ売りが先行した。ビルロワドガロー仏中銀総裁が「現時点では利下げを検討する用意はないが、2024年に利下げの問題を検討する可能性がある」「何らかの衝撃がない限り、利上げはもはや完了した」などと発言すると、欧州中央銀行(ECB)の利下げ転換が意識されて、ユーロ売りが加速した。1時過ぎには一時1.0829ドルと日通し安値を更新した。
ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢となり、4時前には1.0893ドル付近まで下げ渋った。パウエルFRB議長が市場の早期利下げ観測をけん制しながらも、現行の金融政策を「十分に引き締め的」と表現し、「米消費や生産が減速する」との見通しを示したことでドル売りが進んだ。
・ユーロ円は5日続落。欧州のインフレ鈍化を意識したユーロ売りが出たほか、仏中銀総裁の発言をきっかけにECBの利下げ転換が意識されるとユーロ売りが優勢となった。5時前には一時159.65円と11月3日以来の安値を更新した。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は4日続伸し、昨年1月以来約1年11カ月ぶりの高値となった。パウエルFRB議長の発言が「市場が警戒していたほどタカ派ではなかった」との見方から、株買いが優勢となった。11月米ISM製造業景況指数が予想を下回り、米長期金利が低下したことも相場の追い風。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数も年初来高値を更新した。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は3日ぶりに反発し、7月以来の高値で取引を終えた。
・米国債券相場で長期ゾーンは反発。11月米ISM製造業景況指数が予想を下回ったことで買いが広がった。パウエルFRB議長が市場の早期利下げ観測をけん制しながらも、現行の金融政策を「十分に引き締め的」と表現し、「米消費や生産が減速する」との見通しを示したことも相場の押し上げ要因。利回りは一時4.1956%前後と9月1日以来、3カ月ぶりの低水準を付けた。
・原油先物相場は続落。石油輸出国機構(OPEC)加盟国と非OPEC主要参加国による枠組みOPECプラスは昨日開催の会合で、各国が自主減産により価格を下支えする方針を確認。しかし協調減産の合意に至らず、価格下支えの措置に関する不透明感が残り原油相場を圧迫している。本日発表の米ISM製造業景況指数が弱い結果となったことも製造セクターにおけるエネルギー需要の先行きに対する不安を高め嫌気された。
・金先物相場は大幅に反発。予想を下回った11月米ISM製造業景況指数を受けた米金利低下が支援材料。金利が付かない資産である金の相対的な投資妙味が増すとして買いを集めた。米金利低下を受けたドル安でドル建て金相場に割安感が生じたことも支えとなった。米指標悪化が、リスク回避資産である金を買う動きを促した面もある。
(中村)