欧州マーケットダイジェスト・11日 独株最高値・円安

(11日終値:12日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=146.46円(11日15時時点比△0.90円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=157.36円(△0.63円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0744ドル(▲0.0023ドル)
FTSE100種総合株価指数:7544.89(前営業日比▲9.58)
ドイツ株式指数(DAX):16794.43(△35.21)
10年物英国債利回り:4.078%(△0.037%)
10年物独国債利回り:2.270%(▲0.006%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
特になし

(各市場の動き)
・ドル円は堅調。「日銀は賃金と物価の好循環の実現に向けた十分な確証が得られていないため、マイナス金利やイールドカーブコントロール(長短金利操作、YCC)の撤廃などを今月急ぐ必要はほとんどないとの認識」との観測報道をきっかけに円売り・ドル買いが先行。低調な米3年債入札を手掛かりに米長期金利が上昇すると全般ドル買いも優勢となり、一時146.59円と日通し高値を更新した。

・ユーロドルは頭が重かった。19時30分前に一時1.0779ドルと日通し高値を付けたものの、買い一巡後は徐々に上値が重くなった。、米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.28%台まで上昇したことも相場の重しとなり、一時1.0742ドルと日通し安値を更新した。
 もっとも、今週は11月米消費者物価指数(CPI)や米連邦公開市場委員会(FOMC)、欧州中央銀行(ECB)定例理事会など重要イベントが予定されているとあって、持ち高を一方向に傾ける動きは限られた。今日これまでの値幅は0.0037ドル程度と小さかった。

・ユーロ円は強含み。日銀が金融政策の修正に早期に動くとの観測が後退する中、全般円売りが優勢になると一時157.68円と本日高値を付けた。ただ、ユーロポンドやユーロカナダドルなど一部ユーロクロスの下落につれた売りが出ると、やや伸び悩んだ。

・ロンドン株式相場は小反落。売り先行で始まったものの、引けにかけては下げ渋った。新規材料に乏しい中、大きな方向感は出なかった。リオ・ティントやグレンコアなど素材株が下落したほか、BPやシェルなどエネルギー株に売りが出た。半面、セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株は値上がりした。

・フランクフルト株式相場は続伸し、過去最高値を更新した。欧州のインフレ鈍化が意識される中、この日も買いが続いた。個別ではザルトリウス(2.91%高)やキアゲン(1.43%高)、シーメンス(1.16%高)などの上昇が目立った。

・欧州債券相場は英国債が下落した一方、独国債が上昇した。

(中村)
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