欧州マーケットダイジェスト・15日 株まちまち・金利低下・ユーロ安

(15日終値:16日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=142.03円(15日15時時点比△0.15円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=154.96円(▲0.88円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0910ドル(▲0.0074ドル)
FTSE100種総合株価指数:7576.36(前営業日比▲72.62)
ドイツ株式指数(DAX):16751.44(▲0.79)
10年物英国債利回り:3.687%(▲0.102%)
10年物独国債利回り:2.016%(▲0.103%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)        <発表値>    <前回発表値>
11月仏消費者物価指数(CPI)改定値
前月比                ▲0.2%     ▲0.2%
前年比                3.5%       3.4%
12月仏製造業PMI速報値        42.0        42.9
12月仏サービス部門PMI速報値     44.3        45.4
12月独製造業PMI速報値        43.1        42.6
12月独サービス部門PMI速報値     48.4        49.6
12月ユーロ圏製造業PMI速報値     44.2        44.2
12月ユーロ圏サービス部門PMI速報値  48.1        48.7
12月英製造業PMI速報値        46.4        47.2
12月英サービス部門PMI速報値     52.7        50.9
10月ユーロ圏貿易収支
季調済            109億ユーロの黒字 87億ユーロの黒字・改
季調前            111億ユーロの黒字  100億ユーロの黒字

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ユーロドルは軟調。フランスやドイツ、ユーロ圏の12月製造業・サービス部門PMI速報値が軒並み予想を下回ったことを受けてユーロ売り・ドル買いが先行。NYの取引時間帯に入り、ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁がCNBCとのインタビューで「利下げについて協議しているというほどでもない」「来年3月の利下げについて考えるのは時期尚早」と述べたと伝わると、全般ドル買い戻しが加速した。2時前には一時1.0902ドルと日通し安値を付けた。

・ドル円は上値が重かった。しばらくは141円台半ばでのもみ合いが続いていたが、ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁が「利下げは足元の主要な議題ではない」として、早期利下げ期待が拡大する市場をけん制するとドル買い戻しが優勢に。22時30分過ぎに一時142.45円付近まで値を上げた。
 ただ、アジア時間に付けた日通し高値142.47円が目先レジスタンスとして意識されると上値が重くなった。18-19日の日銀金融政策決定会合を前にポジション調整目的の売りも出やすく、0時30分前に一時141.43円と日通し安値を更新した。

・ユーロ円は弱含み。この日発表のユーロ圏PMIがさえない結果となったことを受けてユーロ売りが進行。ドル円の失速も相場の重しとなり、0時30分前に一時154.41円と本日安値を更新した。

・ロンドン株式相場は3日ぶりに反落。米利下げ期待を背景に前日の米国株や本日の日本株相場が上昇したことを受けて英株にも買いが先行した。ただ、週末を控えたポジション調整目的の売りが出ると下げに転じた。アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株が売られたほか、HSBCやバークレイズなど金融株が値下がりした。

・フランクフルト株式相場はほぼ横ばい。米利下げ期待を背景に前日の米国株や本日の日本株相場が上昇すると独株にも買いが先行したものの、週末を控えたポジション調整目的の売りが出ると値を消した。個別ではシムライズ(7.62%安)やアディダス(2.47%安)、フレゼニウス(1.71%安)などの下げが目立った。半面、ザランド(3.06%高)やMTUエアロ・エンジンズ(2.52%高)などが買われた。

・欧州債券相場は上昇。本日発表の欧経済指標を受けてドイツやユーロ圏での景気悪化への懸念が強まり、相対的に安全な資産とされる独国債に買いが入った。

(中村)
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