欧州マーケットダイジェスト・18日 株安・金利上昇・ドル高・円安

(18日終値:19日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=142.92円(18日15時時点比△0.72円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=156.18円(△0.97円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0927ドル(△0.0012ドル)
FTSE100種総合株価指数:7614.48(前営業日比△38.12)
ドイツ株式指数(DAX):16650.55(▲100.89)
10年物英国債利回り:3.695%(△0.008%)
10年物独国債利回り:2.079%(△0.063%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)       <発表値>    <前回発表値>
12月独Ifo企業景況感指数       86.4      87.2・改

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は堅調。米長期金利の指標となる米10年債利回りが3.96%台まで上昇すると円売り・ドル買いが進行。前週末の高値142.47円や14日の高値142.90円を上抜けて一時143.16円まで上値を伸ばした。市場では「200日移動平均線が位置する142.57円を上抜けたことでテクニカル的にも買いが入りやすい」との声が聞かれた。「このところ米連邦準備理事会(FRB)高官から早期の利下げ観測をけん制する内容の発言が出ており、米金利の上昇とドル買いを促している」との指摘もあった。

・ユーロドルは1.09ドル台前半でのもみ合い。12月独Ifo企業景況感指数は86.4と予想の87.7を下回ったものの、ユーロ売りでの反応は一時的だった。ユーロ豪ドルやユーロポンドなどユーロクロスの上昇につれた買いが相場を下支えした。半面、米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが出たため相場は方向感が出なかった。
 市場の関心が高かった米欧の主要中銀による金融政策の発表を終えたことで、方向感が出にくい面もあった。欧州時間の安値は1.0907ドル、高値は1.0931ドルで値幅は0.0024ドル程度だった。

・ユーロ円はしっかり。ドル円の上昇につれた円売りが出たほか、ユーロクロスの上昇につれたユーロ買いが入ると一時156.31円と本日高値を付けた。なお、ユーロ豪ドルは一時1.6321豪ドル、ユーロポンドは0.8647ポンド、ユーロカナダドルは1.4645カナダドルまで値を上げた。

・ロンドン株式相場は反発。本日のアジア株相場が総じて下落したことを受けて、投資家心理が悪化すると英株にも売りが先行したが、すぐに持ち直した。外国為替市場でポンド安が進むと、ポンド安の恩恵を受けやすい多国籍企業を中心に買いが入り相場を下支えした。アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株が買われたほか、BPやシェルなどエネルギー株が値上がりした。

・フランクフルト株式相場は5日続落。指数は最高値圏にあるうえ、市場の関心が高かった米欧の主要中銀による金融政策の発表を終えたことで利益確定目的の売りが出やすかった。個別ではシーメンス・エナジー(3.25%安)やインフィニオン・テクノロジーズ(2.48%安)、エーオン(2.28%安)などの下げが目立った。

・欧州債券相場は下落。原油先物相場の上昇を受けて、将来的なインフレ圧力が意識された。

(中村)
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