ロンドン為替見通し=ポンド、英CPIに注目 ユーロドルは神経質な水準に
本日のロンドン為替市場では、序盤に発表される英国の11月インフレ指標がまずは注目される。消費者物価指数(CPI)は前年比予想4.4%と前回から0.2ポイント鈍化する見込み。一方で10月分は横ばいだった前月比は0.1%上昇が予想され、このところ進んできたインフレ減速の流れが休止する兆しが出てきた。
先週の英中銀金融政策委員会(MPC)では、市場予想通りに3会合連続の据え置き(政策金利5.25%)が決定された。もっとも、声明では「持続的なインフレ圧力と経済全体の回復力の兆候を引き続き注意深く監視していく」と物価上昇への警戒感を緩めていないことが示された。9名のMPCメンバーによる投票も6名の据え置き賛成に対し、3名が5.50%に引き上げを望んでいた。タカ派的据え置きが決定されて以降、ポンドの下値は堅いままだ。
ただ、短期金融市場では来年利下げは織り込み済みであり、当局者との見解の相違は広がったまま。英中銀MPCが次に政策を公表するのは来年2月1日であり、その2週間ほど前に12月CPIが発表されるため、当局の判断材料は残されてはいる。とはいえ、本日の11月指標が来年の思惑の強弱につながる可能性も十分にあるため、CPI後の英金利動向を受けたポンド相場には注意が必要だろう。
ユーロ圏内からは、独の11月生産者物価指数(PPI)や1月消費者信頼感指数(Gfk調査)、10月ユーロ圏経常収支などの発表は予定されているものの、ユーロ相場へのインパクトは薄いだろう。ただユーロドルは先月末と今月半ばに上値を抑えられた1.10ドル前半に再び近づいており、水準的に神経質な動きとなりそうだ。
想定レンジ上限
・ポンドドル、14日高値1.2794ドル
・ユーロドル、7月28日高値1.1047ドル
想定レンジ下限
・ポンドドル、18日安値1.2629ドル
・ユーロドル、21日移動平均線1.0885ドル
(小針)
先週の英中銀金融政策委員会(MPC)では、市場予想通りに3会合連続の据え置き(政策金利5.25%)が決定された。もっとも、声明では「持続的なインフレ圧力と経済全体の回復力の兆候を引き続き注意深く監視していく」と物価上昇への警戒感を緩めていないことが示された。9名のMPCメンバーによる投票も6名の据え置き賛成に対し、3名が5.50%に引き上げを望んでいた。タカ派的据え置きが決定されて以降、ポンドの下値は堅いままだ。
ただ、短期金融市場では来年利下げは織り込み済みであり、当局者との見解の相違は広がったまま。英中銀MPCが次に政策を公表するのは来年2月1日であり、その2週間ほど前に12月CPIが発表されるため、当局の判断材料は残されてはいる。とはいえ、本日の11月指標が来年の思惑の強弱につながる可能性も十分にあるため、CPI後の英金利動向を受けたポンド相場には注意が必要だろう。
ユーロ圏内からは、独の11月生産者物価指数(PPI)や1月消費者信頼感指数(Gfk調査)、10月ユーロ圏経常収支などの発表は予定されているものの、ユーロ相場へのインパクトは薄いだろう。ただユーロドルは先月末と今月半ばに上値を抑えられた1.10ドル前半に再び近づいており、水準的に神経質な動きとなりそうだ。
想定レンジ上限
・ポンドドル、14日高値1.2794ドル
・ユーロドル、7月28日高値1.1047ドル
想定レンジ下限
・ポンドドル、18日安値1.2629ドル
・ユーロドル、21日移動平均線1.0885ドル
(小針)