ロンドン為替見通し=ポンドの動きが相場を左右か、序盤に英CPIが発表
本日のロンドン為替市場では、序盤の英国インフレ指標を受けたポンドの動きが為替相場の方向性を左右することになるか。昨日は英賃金の伸び率が想定を上回ったことを受けてポンドドルは上昇するも、結局1.27半ばをトップに引けにかけて上値を切り下げた。本日の指標でインフレ鈍化が確認されるようだと、ポンドドルは下値余地を試す場面があるかもしれない。
英国立統計局(ONS)が昨日発表した4-6月の週平均賃金・上昇率(ボーナスを除く)は前年比7.8%とデータ集計を開始した2001年以降で最高の伸び率を記録。英中銀金融政策委員会(MPC)が政策を決定する上で重要視する数値の1つでもあることから、金融引き締め強化への思惑が高まった。短期金融市場では来年春先までの利上げ継続を見込む向きが増え、現行5.25%の政策金利は6%近くまで引き上げを織り込み始めている。
もっともドルの地合いが全般に強いこともあり、ポンドドルは伸び悩み。本日の7月英消費者物価指数(CPI)は前年比予想6.8%と昨年3月以来の7%割れの見込みだ。CPIコアも2カ月連続で前回から低下予想であり、インフレの落ち着きが確認されて英金利が低下するようだと、ポンドの下押し圧力に繋がるかもしれない。
英インフレへの反応が限定的となれば、あとは欧州株の動きを眺めながらの取引になりそうだ。経済規模で世界第2位の中国からは、さえない経済指標や最大手不動産デベロッパーのデフォルト懸念など不安要素が目立ち始めた。中国への依存度が決して低いとは言えない欧州諸国も多いなか、欧州株安からユーロの買いづらさが意識されるかもしれない。
想定レンジ上限
・ポンドドルは低下中の21日移動平均線1.2784ドル
・ユーロドルは11日高値1.1005ドル
想定レンジ下限
・ポンドドルは6月29日安値1.2591ドル
・ユーロドルは7月6日安値1.0834ドル
(小針)
英国立統計局(ONS)が昨日発表した4-6月の週平均賃金・上昇率(ボーナスを除く)は前年比7.8%とデータ集計を開始した2001年以降で最高の伸び率を記録。英中銀金融政策委員会(MPC)が政策を決定する上で重要視する数値の1つでもあることから、金融引き締め強化への思惑が高まった。短期金融市場では来年春先までの利上げ継続を見込む向きが増え、現行5.25%の政策金利は6%近くまで引き上げを織り込み始めている。
もっともドルの地合いが全般に強いこともあり、ポンドドルは伸び悩み。本日の7月英消費者物価指数(CPI)は前年比予想6.8%と昨年3月以来の7%割れの見込みだ。CPIコアも2カ月連続で前回から低下予想であり、インフレの落ち着きが確認されて英金利が低下するようだと、ポンドの下押し圧力に繋がるかもしれない。
英インフレへの反応が限定的となれば、あとは欧州株の動きを眺めながらの取引になりそうだ。経済規模で世界第2位の中国からは、さえない経済指標や最大手不動産デベロッパーのデフォルト懸念など不安要素が目立ち始めた。中国への依存度が決して低いとは言えない欧州諸国も多いなか、欧州株安からユーロの買いづらさが意識されるかもしれない。
想定レンジ上限
・ポンドドルは低下中の21日移動平均線1.2784ドル
・ユーロドルは11日高値1.1005ドル
想定レンジ下限
・ポンドドルは6月29日安値1.2591ドル
・ユーロドルは7月6日安値1.0834ドル
(小針)