欧州マーケットダイジェスト・3日 株安・ドル高・円安

(3日終値:4日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=143.60円(3日15時時点比△1.48円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=156.62円(△0.99円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0907ドル(▲0.0044ドル)
FTSE100種総合株価指数:7682.33(前営業日比▲39.19)
ドイツ株式指数(DAX):16538.39(▲230.97)
10年物英国債利回り:3.639%(△0.001%)
10年物独国債利回り:2.024%(▲0.044%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)        <発表値>    <前回発表値>
12月スイス製造業購買担当者景気指数(PMI)
                    43.0       42.1
12月独雇用統計
失業率                 5.9%     5.8%・改
失業者数変化             0.50万人   2.10万人・改

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は堅調。米長期金利の指標となる米10年債利回りが4%台まで上昇すると円売り・ドル買いが先行。米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有するバーキン米リッチモンド連銀総裁が「追加利上げの可能性は依然として選択肢にある」と述べたこともドル買いを促すと、200日移動平均線が位置する143.18円を上抜けて一時143.73円まで上値を伸ばした。12月米ISM製造業景況指数が47.4と予想の47.1をやや上回ったことも相場の支援材料。
 1日に石川県能登半島で地震が発生して以降、「日銀が早期に政策を変更することは困難」との見方が広がっていることも円売りを誘った。
 なお、11月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数が879.0万件と予想の885.0万件を下回ったことが伝わると、142.82円付近まで伸び悩む場面もあった。

・ユーロドルは頭が重かった。日本時間夕刻に一時1.0965ドルと日通し高値を付けたものの、買い一巡後は売りが優勢に。米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが出ると一時1.0898ドルと日通し安値を付けた。
 米雇用指標が予想を下回ったことが分かると1.0939ドル付近まで下げ渋る場面もあったが、戻りは鈍かった。

・ユーロ円は底堅い。ドル円の上昇につれた円売り・ユーロ買いが優勢になると、一時156.79円と本日高値を付けた。能登半島地震を受けて日銀の政策修正観測が後退する中、全般円売りが出やすい地合いだ。

・ロンドン株式相場は続落。中国景気の不透明感やドル高を背景に銅やアルミニウムなどの先物価格が下落すると、リオ・ティントやグレンコアなど素材株に売りが出た。HSBCやバークレイズなど金融株も値下がりした。半面、原油高を背景にBPやシェルなどエネルギー株は買われた。

・フランクフルト株式相場は3日ぶりに反落。中国景気の先行き不透明感や米国株の下落が投資家心理を冷やし、株売りを誘った。個別ではシーメンス・エナジー(6.39%安)やザルトリウス(4.08%安)、インフィニオン・テクノロジーズ(3.82%安)などの下げが目立った。

・欧州債券相場は上昇。株安を受けた。

(中村)
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