欧州マーケットダイジェスト・9日 株安・金利上昇・ドル高

(9日終値:10日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=144.40円(9日15時時点比△0.61円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=157.89円(△0.45円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0934ドル(▲0.0015ドル)
FTSE100種総合株価指数:7683.96(前営業日比▲10.23)
ドイツ株式指数(DAX):16688.36(▲28.11)
10年物英国債利回り:3.782%(△0.010%)
10年物独国債利回り:2.188%(△0.052%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)        <発表値>    <前回発表値>
12月スイス失業率           2.3%      2.1%
11月独鉱工業生産
前月比                ▲0.7%    ▲0.3%・改
前年比                ▲4.8%    ▲3.4%・改
11月仏貿易収支       59.43億ユーロの赤字 84.55億ユーロの赤字・改
11月仏経常収支        28億ユーロの赤字  34億ユーロの赤字・改
11月ユーロ圏失業率          6.4%      6.5%

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ユーロドルは小安い。11月独鉱工業生産が予想を下回ったことを受けてユーロ売り・ドル買いが先行。20時30分過ぎに一時1.0929ドルまで値を下げた。前日の安値1.0923ドルが目先サポートとして意識されると、いったんは下げ渋ったものの、ロンドン16時(日本時間1時)のフィキシングに絡んだドル買いのフローが観測されると再び弱含んだ。1時過ぎには一時1.0911ドルと日通し安値を更新した。
 なお、センテノ・ポルトガル中銀総裁は「欧州中央銀行(ECB)は5月より前に政策変更について決断する可能性もある」などと述べたと伝わった。

・ドル円は底堅い。米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.05%台まで上昇すると円売り・ドル買いが先行したものの、NYの取引時間帯に入り米10年債利回りが3.99%台まで低下すると143.65円付近まで下押しした。ただ、ロンドン・フィキシングに絡んだドル買いのフローが観測されると、再び強含んだ。2時30分前には一時144.49円と日通し高値を更新した。

・ユーロ円は一進一退。日本時間夕刻に一時157.98円付近まで値を上げたものの、東京時間に付けた日通し高値158.01円が目先レジスタンスとして働くと失速。欧米株相場の下落を背景にリスク・オフの円買い・ユーロ売りが優勢になると、23時過ぎに一時157.21円と日通し安値を付けた。
 ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢に。ドル円の持ち直しに伴う円売り・ユーロ買いが出ると、2時30分前に157.96円付近まで値を戻した。

・ロンドン株式相場は小反落。前日の米国株や本日の日本株が上昇した流れを引き継いで買いが先行したものの、本日の米国株が下落すると英株にも売りが波及したため失速した。リオ・ティントやグレンコアなど素材株が売られたほか、セグロやユナイト・グループなど不動産株が値下がりした。半面、アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株は買われた。

・フランクフルト株式相場は反落。前日の米株高の流れを引き継ぎ、買いが先行したものの、11月独鉱工業生産が予想を下回ったことが分かると下げに転じた。本日の米国株が下落したことも相場の重し。個別ではBASF(2.66%安)やインフィニオン・テクノロジーズ(1.76%安)、ミュンヘン再保険(1.62%安)などの下げが目立った。

・欧州債券相場は下落。

(中村)
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