欧州マーケットダイジェスト・16日 株安・金利上昇・ドル高・円安

(16日終値:17日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=147.25円(16日15時時点比△1.09円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=159.95円(△0.42円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0863ドル(▲0.0052ドル)
FTSE100種総合株価指数:7558.34(前営業日比▲36.57)
ドイツ株式指数(DAX):16571.68(▲50.54)
10年物英国債利回り:3.797%(横ばい)
10年物独国債利回り:2.258%(△0.025%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)        <発表値>    <前回発表値>
12月独消費者物価指数(CPI)改定値
前月比                0.1%       0.1%
前年比                3.7%       3.7%
12月英雇用統計
失業率                4.0%       4.0%
失業保険申請件数          1.17万件    0.06万件・改
9-11月英失業率(ILO方式)      4.2%       4.2%
1月独ZEW景況感指数         15.2        12.8
1月ユーロ圏ZEW景況感指数      22.7        23.0

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は底堅い。時間外の米長期金利の上昇などを手掛かりに円売り・ドル買いが先行。ナイト・セッションの日経平均先物が堅調に推移したことも円売りを誘った。
 NYの取引時間帯に入り、1月米ニューヨーク連銀製造業景気指数が▲43.7と予想の▲5.0を大幅に下回ったことが分かると一時146.29円付近まで売られたものの、下押しは限定的だった。
 欧米株価の下落を背景にリスク・オフのドル買いが入ったほか、ウォラー米連邦準備理事会(FRB)理事が「インフレが再燃しなければ、今年利下げは可能」としながらも、「利下げは秩序立った慎重なペースで進めるべき」「以前ほど迅速に利下げをしたり、急いだりする理由はない」と発言したことがドル買いを促した。3時前には一時147.27円と昨年12月7日以来の高値を更新した。

・ユーロドルは弱含み。米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが出たほか、欧米株相場の下落を背景にリスク・オフのドル買いが入った。1時過ぎには一時1.0863ドルと日通し安値を更新した。
 なお、低調な米経済指標を受けて一時1.0898ドル付近まで下げ渋る場面もあったが、戻りは鈍かった。また、欧州中央銀行(ECB)高官からは早期利下げに慎重な発言が相次いだものの、ユーロ買いでの反応は薄かった。

・ユーロ円はしっかり。23時前に一時159.32円付近まで売られたものの、アジア時間に付けた日通し安値159.24円が目先サポートとして働くと買い戻しが優勢に。ドル円の上昇につれた円売り・ユーロ買いが出ると、一時160.03円まで上値を伸ばした。

・ロンドン株式相場は続落。欧州各国の株式相場の下落を受けて英株にも売りが波及した。米国株相場の下落も相場の重しとなった。アストラゼネカやコンバテック・グループなど医薬品株が売られたほか、セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株が値下がりした。

・フランクフルト株式相場は続落。ECB高官から早期利下げに慎重な発言が相次ぐ中、株売りが優勢となった。個別ではコメルツ銀行(4.90%安)やシーメンス・エナジー(3.22%安)、ザランド(3.10%安)などの下げが目立った。

・欧州債券相場は下落。ECB高官から早期利下げに慎重な発言が相次ぐ中、独国債に売りが出た。

(中村)
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