欧州マーケットダイジェスト・23日 株安・金利上昇・ドル高

(23日終値:24日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=148.59円(23日15時時点比△0.69円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=160.95円(▲0.37円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0832ドル(▲0.0075ドル)
FTSE100種総合株価指数:7485.73(前営業日比▲1.98)
ドイツ株式指数(DAX):16627.09(▲56.27)
10年物英国債利回り:3.986%(△0.082%)
10年物独国債利回り:2.352%(△0.062%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)        <発表値>    <前回発表値>
1月ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値)▲16.1      ▲15.1・改

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は底堅い動き。日銀は今日まで開いた金融政策決定会合で、市場予想通り大規模緩和の維持を決めたものの、植田日銀総裁が会見で「物価見通し実現の確度は引き続き少しずつ高まっている」と話すと、「金融政策の正常化に前向きな発言」との受けとめから円買い・ドル売りが先行した。16時前には一時146.99円まで急速に値を下げた。
 ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢に。植田総裁が「マイナス金利を解除しても極めて緩和的な環境が続く」と述べたことが円売り・ドル買いを誘ったほか、米長期金利の上昇を受けて全般ドル買いが活発化。東京時間の高値148.55円を上抜けて一時148.70円まで上値を伸ばした。

・ユーロドルは軟調だった。米長期金利の上昇を受けて全般ドル買いが優勢になると、一時1.0822ドルと昨年12月13日以来の安値を更新した。1月ユーロ圏消費者信頼感速報値が▲16.1と予想の▲14.3を下回ったことも相場の重し。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時103.82と昨年12月13日以来の高値を付けた。

・ユーロ円は売り先行後、もみ合い。植田日銀総裁の発言をきっかけに円買い・ユーロ売りが先行すると一時160.43円まで下落したものの、そのあとは160円台後半でのもみ合いに転じた。ドル円とユーロドルの値動きの影響を同時に受けたため、相場は方向感が出なかった。

・ロンドン株式相場は4日ぶりに小反落。前日の米国株相場や本日の中国株が上昇したことを受けて投資家心理が強気に傾くと、英株にも買いが先行したものの、終盤失速した。足もとで相場上昇が続いたあとだけに利益確定目的の売りが出た。セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株が売られたほか、アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株が値下がりした。

・フランクフルト株式相場は反落。前日の米国株や本日の中国株が上昇すると投資家心理が強気に傾き、独株にも買いが先行したものの、欧州中央銀行(ECB)理事会の結果発表を25日に控えて積極的な買いは続かなかった。本日の米国株が下落したことも相場の重しとなり、下げに転じた。個別ではハイデルベルク・マテリアルズ(2.87%安)やラインメタル(2.61%安)、ブレンターク(2.10%安)などの下げが目立った。

・欧州債券相場は下落。米債安につれた。

(中村)
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