NYマーケットダイジェスト・24日 S&P500最高値・金利上昇・ドル買い戻し

(24日終値)
ドル・円相場:1ドル=147.51円(前営業日比▲0.84円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=160.57円(▲0.47円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0885ドル(△0.0031ドル)
ダウ工業株30種平均:37806.39ドル(▲99.06ドル)
ナスダック総合株価指数:15481.92(△55.98)
10年物米国債利回り:4.17%(△0.05%)
WTI原油先物3月限:1バレル=75.09ドル(△0.72ドル)
金先物2月限:1トロイオンス=2016.0ドル(▲9.8ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)         <発表値>   <前回発表値>
MBA住宅ローン申請指数(前週比)   3.7%       10.4%
1月米製造業PMI速報値        50.3        47.9
1月米サービス部門PMI速報値     52.9        51.4
1月米総合PMI速報値         52.3        50.9

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は反落。本邦長期金利の上昇や日経平均先物の下落を背景に円買い・ドル売りが先行。米長期金利の低下に伴うドル売りが強まると、前日の安値146.99円を下抜けて一時146.66円まで値を下げた。
 ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢に。1月米製造業・サービス部門PMI速報値が予想を上回ると、米長期金利が上昇に転じたためドル円にも買い戻しが入った。市場では「一目均衡表雲の上限146.44円がサポートとして意識されている」との指摘もあった。
 低調な米5年債入札を受けて米長期金利が上昇幅を広げると、6時過ぎに147.64円付近まで下値を切り上げた。

・ユーロドルは3日ぶりに反発。明日25日の欧州中央銀行(ECB)定例理事会を前にポジション調整目的の買いが入ったほか、米長期金利の低下に伴うドル売りが出ると、23時30分過ぎに一時1.0932ドルと日通し高値を更新した。
 ただ、米経済指標の上振れや低調な米5年債入札をきっかけに米長期金利が上昇すると、ドルを買い戻す動きが優勢に。6時過ぎには1.0878ドル付近まで下押しした。

・ユーロ円は3日続落。1時前に一時159.98円と日通し安値を付けたものの、売り一巡後は買い戻しが優勢となり5時前に160.72円付近まで下げ渋った。ドル円につれた動きとなった。

・米ドルカナダドルは一転上昇した。23時30分過ぎに一時1.3430カナダドルまで値を下げたものの、6時過ぎには1.3528カナダドルまで値を上げた。米長期金利の動向につれた。
 なお、カナダ銀行(BOC)はこの日、市場予想通り政策金利を5.00%に据え置くことを決めたと発表。声明では「インフレ率は徐々に低下し、2025年には目標の2%に達すると予想」「依然としてインフレ見通しに対するリスク、特に潜在的なインフレ圧力の持続を懸念している」と表明した。また、「コアインフレのさらなる持続的な緩和を確かめ、経済の需要と供給のバランス、インフレ期待、賃金上昇率、企業の価格設定に焦点を当てている」とし、前回までの「必要があればさらに利上げをする用意がある」との文言を削除した。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は続落。ネットフリックスやASMLホールディングの決算が好感され、ハイテク株を中心に好業績への期待が高まると反発して始まった。ただ、良好な米経済指標を受けて、米連邦準備理事会(FRB)による早期利下げ観測が後退すると伸び悩んだ。低調な米5年債入札を受けて米長期金利が上昇幅を広げると下げに転じた。
 一方、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は5日続伸し、2022年1月以来2年ぶりの高値で取引を終えた。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は連日で史上最高値を更新した。

・米国債券相場で長期ゾーンは続落。1月米PMI速報値の改善を受けて、米早期利下げ観測が後退すると売りが優勢となった。5年債入札が「低調」と受け止められたことも相場の重し。

・原油先物相場は反発。中国の預金準備率引き下げを背景に中国経済に対する不安が和らいだことから、原油は買いが優勢となった。なお、EIA石油在庫統計では原油在庫が予想を上回る減少となったことが明らかとなった。

・金先物相場は反落。強い米経済指標を受けて米国の早期利下げ観測が後退したことが重しとなった模様。

(中村)
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