欧州マーケットダイジェスト・29日 株安・金利低下・ユーロ安・円高

(29日終値:30日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=147.66円(29日15時時点比▲0.37円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=159.64円(▲0.82円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0812ドル(▲0.0028ドル)
FTSE100種総合株価指数:7632.74(前営業日比▲2.35)
ドイツ株式指数(DAX):16941.71(▲19.68)
10年物英国債利回り:3.876%(▲0.088%)
10年物独国債利回り:2.235%(▲0.064%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
特になし

(各市場の動き)
・ユーロドルは下落。デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁はラジオで「利下げはデータ次第であり、スケジュールなどはない」としながらも、「インフレ対応には進展がみられ、遅かれ早かれ、金融政策に反映されるだろう」などと発言。さらにその後開催されたイベントで「ユーロ圏のインフレと成長率は下振れリスクに直面している」などと語った。ECBによる早期利下げ観測を背景に欧州債利回りが低下すると、ユーロ売り・ドル買いが優勢となり、前週末の安値1.0813ドルを下抜けて一時1.0796ドルと昨年12月13日以来の安値を付けた。

・ドル円は頭が重かった。米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.09%台まで低下すると円買い・ドル売りが先行。19時前に一時147.71円まで値を下げた。対ユーロ中心にドル買いが進んだ影響を受けて、22時30分前に148.09円付近まで下げ渋る場面もあったが、戻りは鈍かった。
 その後、ユーロ円やポンド円など欧州のクロス円が下落するとドル円にも売りが波及し、一時147.59円と日通し安値を更新した。ナイト・セッションの日経平均先物が軟調に推移したことも相場の重し。
 なおポンド円は一時187.12円、スイスフラン円は170.83円まで値を下げた。

・ユーロ円は軟調。ECBの早期利下げ観測が強まる中、全般ユーロ売りが進んだ流れに沿って一時159.42円と本日安値を付けた。

・ロンドン株式相場は4日ぶりに小反落。続伸して始まったものの、買い一巡後は徐々に上値を切り下げた。米連邦公開市場委員会(FOMC)など重要イベント前にポジション調整目的の売りが出た。ロンドン証券取引所やバークレイズなど金融株が売られた一方、セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株が買われた。

・フランクフルト株式相場は4日ぶりに反落。足もとで相場上昇が続いたあとだけに売りが先行したものの、引けにかけては下げ渋った。FOMCなど重要イベント前に大きな方向感は出なかった。個別ではバイエル(4.86%安)やインフィニオン・テクノロジーズ(2.40%安)、ザルトリウス(1.75%安)などの下げが目立った。

・欧州債券相場は上昇。ECBの早期利下げ観測を背景に独国債が買われた。


(中村)
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