NYマーケットダイジェスト・30日 NYダウ史上最高値・金利低下・ドル方向感欠く

(30日終値)
ドル・円相場:1ドル=147.61円(前営業日比△0.11円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=160.09円(△0.29円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0845ドル(△0.0012ドル)
ダウ工業株30種平均:38467.31ドル(△133.86ドル)
ナスダック総合株価指数:15509.90(▲118.14)
10年物米国債利回り:4.03%(▲0.04%)
WTI原油先物3月限:1バレル=77.82ドル(△1.04ドル)
金先物4月限:1トロイオンス=2050.9ドル(△6.3ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)         <発表値>   <前回発表値>
11月米住宅価格指数(前月比)      0.3%      0.3%
11月米ケース・シラー住宅価格指数
前年比                 5.4%      4.9%
12月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数 902.6万件   892.5万件・改
1月米消費者信頼感指数         114.8      108.0・改

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は小幅ながら反発。NY勢参入直後の22時30分前に一時147.58円まで上げたものの、米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.03%台まで低下すると円買い・ドル売りが優勢に。日本時間夕刻に付けた147.16円を下抜けて一時147.10円と日通し安値を更新した。
 ただ、米労働省が発表した12月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数が902.6万件と予想の875.0万件を上回り、米10年債利回りが4.10%台まで上昇すると一転ドル買い戻しが優勢に。1時過ぎには147.93円と日通し高値を更新した。
 もっとも、米10年債利回りが再び低下に転じるとドル円にも売りが出て147.57円付近まで下押しした。明日の米連邦公開市場委員会(FOMC)結果公表を前に方向感に乏しい展開だった。

・ユーロドルは小反発。米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りが先行すると一時1.0857ドルと日通し高値を付けたものの、前日の高値1.0858ドルが目先レジスタンスとして意識されると失速した。12月米JOLTS求人件数の上振れをきっかけに米長期金利が上昇するとドル買い戻しが優勢となり、1.0828ドル付近まで下押しした。もっとも、米長期金利が再び低下すると1.0849ドル付近まで持ち直した。
 明日のFOMC結果公表を前に方向感は乏しく、NY時間に限れば0.0029ドル程度の狭いレンジ取引に終始した。200日移動平均線が位置する1.0842ドル付近も意識された。

・ユーロ円は反発。仏CAC40や独DAX、NYダウが史上最高値を更新する中、リスク・オンの円売りが優勢となった。1時過ぎには一時160.34円と日通し高値を更新した。ユーロ円以外のクロス円もNY中盤以降は買いが目立った。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は4日続伸し、史上最高値を更新した。ゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースなど金融株が買われ相場を下支えした。半面、「2024年のスマホ販売が前年を下回る」との見通しが示されたアップルが売られ、相場の上値を抑えた。ボーイングやインテルも2%を超す下げとなった。
 一方、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は反落。前日に2年ぶりの高値を付けたあとだけに利食い売りなどが出た。

・米国債券相場で長期ゾーンは続伸。12月米JOLTS求人件数が予想を上回ると売りが先行したものの、売り一巡後は買い戻しが優勢となり上げに転じた。明日のFOMC結果公表を前にポジション調整目的の買いが入った。

・原油先物相場は反発。国際通貨基金(IMF)が世界の成長率見通しを上方修正したことで原油需要拡大を期待した買いが膨らんだ。

・金先物相場は続伸。NY序盤は米長期金利が低下したため、金利を生まない金に買いが入り2050ドル手前まで上昇した。ただ、その後に米金利が一転上昇したため、次第に上値が重くなった。

(中村)
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