NY株見通し-今週はキャタピラー、マクドナルド、ディズニーなどの決算発表に注目

 今週のNY市場は決算発表に注目。先週はダウ平均が1.43%高、S&P500が1.38%高、ナスダック総合が1.12%高となり、主要3指数がそろって4週続伸した。市場予想通りに政策金利が据え置かれた米連邦公開市場委員会(FOMC)後の会見でパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が3月の利下げの可能性を否定したことで下落する場面もあったが、発表が本格化した第4四半期決算が総じて予想を上回ったことや、米10年債利回りの低下が続いたこと、総じて強い米1月雇用統計を受けて景気後退(リセッション)懸念が後退したことも株式相場の支援となった。ダウ平均は1日を除く4日間で取引時間中の史上最高値を更新し、終値でも1月31日を除く4日間で最高値を更新。S&P500も取引時間中と終値の最高値を更新し、史上初の5000ポイントが視野入りした。
 先週の決算発表は、S&P500採用の106銘柄が発表を終え、そのうち88%の93銘柄で調整後一株当たり利益が市場予想を上回った。ハイテク・ジャイアントは、予想を上回る増収増益決算や株主還元が好感されたメタ・プラットフォームズが週間で20.51高と急伸し、予想を上回る4Q決算を発表したアマゾン・ドット・コムも7.98高となり、マイクロソフトは1-3月期の売上高見通しが予想を下回ったものの、株価は週間で1.80%上昇した。一方、広告収入が予想を下回ったアルファベットが6.44%安と利益確定売りに押されたほか、アップルも中国でのiPhone販売減少が嫌気されて3.41%下落した。このほかの決算発表銘柄では、利益が予想を上回ったコルテバ、フォーティブ、ゼネラル・モーターズ(GM)、W・W・グレンジャー、トレーネ・テクノロジーズが2桁高となり、ダナハー、マスターカード、メルクも4-5%上昇した。

 今週は決算発表が引き続き焦点か。第4四半期決算はこれまでにS&P500の211銘柄が発表を終え、そのうち83%の175銘柄で調整後一株当たり利益が市場予想を上回った。今週は約110銘柄が発表予定で、決算やガイダンスが注目される。主要なものはキャタピラー、マクドナルド、サイモン・プロパティー、NXPセミコンダクターズ、バーテックス・ファーマシューティカルズ(以上月曜日)、デュポン、ギリアド・サイエンシズ、アムジェン、フォード、フォード、チポトレ・メキシカン・グリル(以上火曜日)、CVSヘルス、ウォルト・ディズニー、ウィン・リゾーツ(以上水曜日)、ペイパル、タペストリー、ラルフ・ローレン(以上木曜日)、ペプシコ(金曜日)など。米利下げ見通しを巡っては、日本時間午前に報道された米CBSニュースの番組「60ミニッツ」でパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が改めて3月利下げの可能性が低いとして市場の早期利下げ期待をけん制した。引き続き経済指標や米10年債利回りの動向をにらんだ展開となりそうだ。今週の経済指標は月曜日に1月S&Pグローバルサービス業PMI確定値、1月ISM非製造業PMI、水曜日に12月貿易収支、木曜日に新規失業保険申請件数などが発表される。

 今晩の米経済指標・イベントは1月サービス業PMI確定値、1月ISM非製造業PMIなど。企業決算は寄り前にキャタピラー、マクドナルド、エスティ・ローダー、タイソン・フーズ、引け後にNXPセミコンダクターズ、サイモン・プロパティー、バーテックス・ファーマシューティカルズなどが発表予定。(執筆:2月5日、14:00)
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