欧州マーケットダイジェスト・7日 株安・金利上昇・円安

(7日終値:8日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=148.12円(7日15時時点比△0.17円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=159.46円(△0.23円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0765ドル(△0.0003ドル)
FTSE100種総合株価指数:7628.75(前営業日比▲52.26)
ドイツ株式指数(DAX):16921.96(▲111.28)
10年物英国債利回り:3.988%(△0.038%)
10年物独国債利回り:2.316%(△0.024%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)        <発表値>    <前回発表値>
1月スイス失業率            2.5%      2.3%
12月独鉱工業生産
前月比                ▲1.6%    ▲0.2%・改
前年比                ▲3.0%    ▲4.3%・改
12月仏貿易収支       68.29億ユーロの赤字 59.39億ユーロの赤字・改
12月仏経常収支        7億ユーロの赤字  29億ユーロの赤字・改
ポーランド中銀、政策金利     5.75%で据え置き   5.75%

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は底堅い動き。米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.13%台まで上昇すると円売り・ドル買いが先行。23時前に一時148.26円と日通し高値を更新した。
 ただ、米10年債利回りが4.06%台まで低下すると一転円買い・ドル売りが優勢に。アジア時間の安値147.71円を下抜けて一時147.63円と日通し安値を更新した。
 もっとも、米10年債利回りが再び上昇に転じるとドル円にも買い戻しが入り、148.17円付近まで持ち直した。
 なお、カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁はこの日、「現時点では今年2-3回の利下げが適切だと考える」と述べたほか、コリンズ米ボストン連銀総裁は「経済が予想に沿った場合、年内に利下げする可能性が高い」「利下げを支持するにはさらなるデータが必要」などと発言。また、バーキン米リッチモンド連銀総裁は「利下げには忍耐強くなるのが合理的」と話した。

・ユーロドルは新規材料に乏しい中、大きな方向感は出なかった。米長期金利が低下するとユーロ買い・ドル売りが優勢となり一時1.0784ドルと日通し高値を付けたものの、米長期金利が上昇すると1.0756ドル付近まで下押しした。欧州時間の値幅は0.0028ドル程度と小さかった。
 なお、シュナーベル欧州中央銀行(ECB)専務理事は「ECBは利下げに忍耐強く取り組むべき」との考えを示したものの、相場の反応は限られた。

・ユーロ円はドル円と似た動き。22時30分過ぎに一時159.73円と日通し高値を付けたものの、前日の高値159.87円がレジスタンスとして意識されると失速。24時前には159.07円付近まで下押しした。ただ、売り一巡後は159円台半ばまで持ち直した。

・ロンドン株式相場は反落。前日の米国株相場の上昇を受けて買いが先行したものの、上値は重かった。英利下げ観測が後退する中、英長期金利の上昇が相場の重しとなった。アングロ・アメリカンやグレンコアなど素材株が売られたほか、セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株が値下がりした。

・フランクフルト株式相場は反落。前日に史上最高値を更新したあとだけに利益確定目的の売りが優勢となった。個別ではドイツ銀行(5.58%安)やDHLグループ(5.21%安)、インフィニオン・テクノロジーズ(5.12%安)などの下げが目立った。

・欧州債券相場は下落。シュナーベルECB専務理事の発言を受けて、ECBの利下げ観測が後退すると独国債が売られた。

(中村)
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