欧州マーケットダイジェスト・9日 株安・金利上昇・ドルもみ合い

(9日終値:10日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=149.34円(9日15時時点比▲0.05円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=161.08円(△0.17円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0785ドル(△0.0014ドル)
FTSE100種総合株価指数:7572.58(前営業日比▲22.90)
ドイツ株式指数(DAX):16926.50(▲37.33)
10年物英国債利回り:4.086%(△0.035%)
10年物独国債利回り:2.382%(△0.028%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)        <発表値>    <前回発表値>
1月独消費者物価指数(CPI)改定値
前月比                0.2%       0.2%
前年比                2.9%       2.9%

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は底堅い動き。日銀の低金利政策が続くとの見方が強まる一方、堅調な米雇用情勢などを背景に米連邦準備理事会(FRB)の早期利下げ観測は後退しており、円売り・ドル買いが出やすい地合いとなった。欧州勢参入後直後には一時149.58円と昨年11月27日以来の高値を付けた。
 NY市場に入り、米労働省の労働統計局(BLS)が2023年12月米消費者物価指数(CPI)の前月比上昇率を0.3%から0.2%に下方修正したこと伝わると全般ドル売りが先行。22時30分過ぎに一時149.02円と日通し安値を付けた。
 ただ、米10年債利回りが上昇に転じ、4.19%台まで上げるとドル円にも買い戻しが入り149.40円台まで持ち直した。

・ユーロドルは下値が堅かった。19時30分前に一時1.0762ドルと日通し安値を付けたものの、売り一巡後は買い戻しが優勢に。米CPIの下方改定などを受けて全般ドル売りが進むと、一時1.0795ドルと日通し高値を付けた。
 ただ、そのあとは徐々に値動きが鈍った。新規材料難から様子見ムードが広がると、1.07ドル台後半での狭いレンジ取引に終始した。

・ユーロ円は底堅い。欧州勢参入直後に円売り・ユーロ買いが優勢になると一時161.26円と日通し高値を付けた。19時30分前に一時160.77円の本日安値まで下落する場面もあったが、売り一巡後は再び買い戻しが優勢となり161円台を回復した。

・ロンドン株式相場は3日続落。前日の米国株相場の上昇を受けて買いが先行したものの、終盤失速した。週末を控えたポジション調整目的の売りなどが出た。セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株が売られたほか、HSBCやバークレイズなど金融株が値下がりした。

・フランクフルト株式相場は反落。しばらくは前日終値付近でのもみ合いが続いたが、終盤失速した。欧州中央銀行(ECB)による早期利下げ観測の後退とともに欧州債利回りがじりじりと水準を切り上げたことが投資家心理の重荷。個別ではシーメンス(2.51%安)やブレンターク(2.33%安)、ボノビア(1.99%安)などの下げが目立った。

・欧州債券相場は下落。米債安につれた。

(中村)
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